この記事を書いたキャリアカウンセラー

神瀬邦久

神瀬邦久

株式会社ビジネスリテラシー代表取締役 特異なキャリアの初期から大学生との接点が多く、彼らの潜在力を掘り起こし、ビジネス戦力へ進化させる手腕には定評がある。「企業」「学生」どちらにも偏らない斬新な切り口から説き起こし、就職活動を通じた「人間の成長」を目標に現実的な視点から指導を行う。「企業・社会の本音」を学生に明確に提示することによって、就業後のミスマッチ、モチベーションダウンを防ぎたいと願い、就職活動の支援を行っている。

2020年2月11日

40代で出世・昇進の見込みがなくなり、仕事を続けることが辛いです | シゴトのお悩み相談室からの回答【第29回】

現役キャリアカウンセラーが読者の皆様の「仕事」や「職場」「キャリア」に関するお悩みにお答えする本企画。今回のご相談者は、昇進の見込みがなくなりモチベーションの低下に悩むセカンドさん(40代女性)。回答するのは「経験豊富なベテランタイプ」神瀬邦久カウンセラーです。

相談者

40代で出世・昇進の見込みがなくなり、仕事を続けることが辛いです

複数拠点をもつ企業の事業所に勤めている40代の女性です。本社にいる上司から次の昇進は確実だと言われていましたが、フタを開けるとそのポストに同じ年齢の同僚が就くことが決まりました。

これまで昇進できる事をモチベーションに努力をして来ましたが、これからはそのポストが空かない限り、どんなに頑張っても出世することが出来ない状況となりました。

自分は今の事業所で一番仕事が出来ると自負していましたが、その自信も薄れ上司も信用出来なくなりました。年齢的に転職するのも現実的ではないと考えており、これから飼い殺しのようになるのかと思うと、不安や苛立ちで食欲も睡眠も満足に出来なくなってしまいます。このままやる気のない状態で仕事を続けて行くことが辛いのですが、どのようにすれば良いかアドバイスをいただければと思います。

神瀬邦久
神瀬 邦久

キャリアの8割は偶発性によるもの

こんにちは、キャリアコンサルタントの神瀬(こうのせ)です。年が明けたと思ったら、もう一ヶ月が過ぎましたね。転職を考える方も企業も4月からの新体制に頭を悩ませる時期になりました。今回もよろしくお願いします。

セカンドさん、折角いままで昇進をモチベーションに頑張ってこられたのに、なかなかシビアな立場に立たされてしましましたね。これまでの努力が無駄にならないよう、今後の方向性を考えていきましょう。

3つのポイントで検討していきたいと考えています。

1)変えられることと変えられないこと
2)企業の評価と自己評価のギャップ
3)これからのキャリアプラン

に区分けして検討してみましょう。

1)まず、セカンドさんが目指されていたポジションは、他の方が就かれることになりました。まずこれは動かしがたい事実と認めましょう。変えられないことで思い悩むのは時間の無駄ですし、アンガーマネジメント上も自分を傷つけることになり得策ではありません。
まずは「怒りを手放す」を意識してみませんか? 受け入れがたい現実であることはお察ししますが、ひとまずご自身の健康のために「受け止め」ていただければと思います。

2)「上司の昇進は確実だ」という言葉であったり、ご自身の「仕事が一番できるのは自分」という確信と、企業の評価が大きく食い違ったわけです。これは自己評価と他己評価の大きな食い違い、と言えます。企業側として「個人の仕事の成果」と「昇格昇進」は完全一致するとは限りません。そのポジションに求められる特性に対する見解に不一致があったのかもしれません。しかし、これはセカンドさんが今まで積み上げてこられた企業に対する貢献を毀損するものでもないですし、周囲の方があなたの仕事能力を低く見だすわけでもありません。そこには自信をお持ちになってください。

3)「キャリア」を学問に押し上げた泰斗、クランボルツ博士は「プランド・ハップン・スタンス理論を唱えられました。大まかに言うと「計画通りのキャリアプランを実行できる人は2割」「8割の職業人のキャリアは偶発性に左右される。そのとき備えが整っているひとがより良いキャリアを掴む」の2点です。また、そのチャンスを掴むには「好奇心・持続性・楽観性・冒険心・柔軟性」が必要、という理論です。

これらをヒントにセカンドさんの今後のキャリアを検討されてみてはいかがでしょうか? 今お勤めの企業だけでなく、副業・地域や趣味を活かしたコミュティなど、今まで培ったご自身の能力を多面的に発揮して、ぜひ今後の展開に活かしていただきたいと思います。頑張ってください。

この記事を書いたライター
神瀬邦久

神瀬邦久

株式会社ビジネスリテラシー代表取締役 特異なキャリアの初期から大学生との接点が多く、彼らの潜在力を掘り起こし、ビジネス戦力へ進化させる手腕には定評がある。「企業」「学生」どちらにも偏らない斬新な切り口から説き起こし、就職活動を通じた「人間の成長」を目標に現実的な視点から指導を行う。「企業・社会の本音」を学生に明確に提示することによって、就業後のミスマッチ、モチベーションダウンを防ぎたいと願い、就職活動の支援を行っている。

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