この記事を書いたライター

菊川ゆみ

菊川ゆみ

社会人デビュー後、畑違いの仕事ばかりをして現職に落ち着く。中学生の息子と二人三脚で頑張るシングルマザー。趣味は、仕事以外に趣味がない自分を変えたくて始めたゴルフ。今は一つの趣味にすぎないが将来は「特技」になる予定。スピードより心に響く仕事を心がけています。

2019年11月9日

就活ルールが2021卒以降廃止。スケジュールや採用方法はどう変わる?

通年採用

2018年10月9日、日本経済団体連合会(以下、経団連)から「就活ルール」の廃止が発表されました。その後、当面の間は就活スケジュールが維持されることが決まりましたが、通年採用への移行は遅かれ早かれやってくるでしょう。

学生の就活スケジュールや採用方法がどう変わるのか、学生の皆さんがどうすべきか解説します。

この記事のポイント
  • ①就活ルールってどうやってできたの? 始まりは60年以上前、時代の変化と共にルールも変化する
  • ②就活ルール廃止後を予想! 就活の「早期化」、内定有り・なしの「二極化」
  • ③就活ルールが廃止されても、やるべきことは変わらない! 今なにをすべきかを冷静に考えて

なぜ就活ルールが廃止? 経緯をおさらい

通年採用

そもそも、就活ルールっていつからあるの?

そもそも就活ルールのはじまりは1953年の「就職協定」。戦後の人手不足のなか、有望な学生の「青田買い」に走った企業と学校の間で協定を結んだのがスタートです。

近年では毎年のように調整・改定(2016年度に変更した採用選考の開始時期を、2017年度に戻す、など)が行われ、現在のような「3年次3月に就職活動解禁、4年次6月に採用選考解禁」となりました。

ちなみにこの就活ルールは、あくまで経団連所属企業による「紳士協定」。多くの所属企業は協定を守っていますが、抜け駆けをしても罰則があるわけではありません。

そして、もとより「経団連」に所属していない外資やベンチャー企業にとってこのルールは無関係で、独自スケジュールで採用を進めている多く企業もあります。このように、様々な問題を抱えたルールだったのです。

通年採用

外資や新興企業には無関係なルール

そこへ、現在政府が主導する働き方改革、企業の採用・雇用スタンスの変化(新卒一括採用からよりグローバルな通年採用へ、年功序列や終身雇用の崩壊など)をうけ、経団連の中西宏明会長が2018年9月初旬「就活ルールの廃止を検討している」と発言し話題になり、2021年度からの廃止が決まったのです。

また21卒の大学生には、東京2020オリンピック・パラリンピックの影響もあります。詳しくはこちらをご覧下さい。

就活ルール廃止後はこうなる! 今後をズバリ予測!

通年採用

就活生にはどんな影響があるのだろう

2018年、経団連が「採用選考に関する指針」を廃止し、就活ルールに関する指針発表は経団連に変わって政府が主導する方針へと様相を変えました。政府は当面の間、これまでの就活スケジュールを維持する、としています。

また「急激なルール変更は学生を混乱させてしまう可能性がある」として、2022年度に関しても大幅なルール変更は行わず、通年採用が大きな影響を及ぼすのは、少なくとも2023年卒以降と考えられます。

ただ2019年4月、経団連と大学側が「新卒学生の通年採用」を拡大することで合意しました。また、学生のスケジュール確保の困難性やグローバル採用に不利な状況、少子化において学生の確保が困難な点は、新卒一括採用制で解決できないことは既に自明の理。通年採用は遅かれ早かれ導入されることとなるでしょう

通年採用

「よーいドン」で開始されない就活ってどうなるの?

では、具体的にどうなるのか。まず考えられるのは、企業も学生も動きが「早まる」ことです。

なかでも「青田買い」の復活を懸念する声が多くでています。たとえば、インターンシップで学生をいち早く囲い込み、内々定を出すことで「キープ」する企業が急増するのではないでしょうか。同じく、内定・内々定を早く得たい学生が、学業も半ばの大学1・2年生の時期に就活をスタートさせることもありえるでしょう。

就活ルールの廃止を見越し、すでに企業は対応を迫られています。そのため2021年度の就活戦線は、テストケースとして上記対策や通年採用を実施する企業が増える。つまり、新旧の制度が入り乱れることにもなりかねません。

ますます広がる就活格差

自己判断を誤ると取り残される

学生の動きで予想されるのは、早く内定を得られる学生と、なかなか内定が得られない学生の「二極化」が広がることです。

多少でも危機感を持ち、関連情報の収集を始めた人は、現時点において「早く内定を得られる可能性が高い」と言えるでしょう。一方、廃止のニュースを「まだ先のこと」と考えている人は「なかなか内定が得られない学生」かもしれません。

また、廃止により間違いなく起こるのは、企業も学生も「自己の責任範囲が広がる」ということです。仮に通年採用が企業の主流となった場合、今まで多くの企業が同じようなタイミングで行っていたインターン、企業説明会、面接など「よーいドン」がなくなるため、どの時点で募集をはじめ、締め切るかは企業ごとに異なります。

学生も、いつ就活をはじめるか、どのタイミングで情報を得て応募するか、そしてどの時点で就活を終わりにするのか、などはすべて自己判断。時期である程度の動きが決まっていた今までの就活とは一変するでしょう。

改めて押さえよう、就活の流れ

通年採用

就活がいつはじまっても、やることは同じ

就活ルールが廃止されれば、今よりも入念な準備を前倒しする必要があるでしょう。しかし、焦る必要はありません。なぜなら、やるべきことは大きく変わらないからです。あなたが今から就活をスタートするとしたら、何から始めますか? おそらく「自己分析」「業界研究」と答えるのではないでしょうか。おそらく2023年度以降の就活でも、それは変わりません。

一部「学生が企業に応募する」ではなく、海外の就活によく使用される「LinkedIn」のように「企業が学生にアクセスしオファーを出す」といった、ダイレクトリクルーティングが進み「企業も学生も発信力が問われる」といったことはあるかもしれませんが、当面多くの企業・学生にとっては、就活を大学1・2年生という早い段階から意識し、早めにスタートを切るというだけです。

そのために大切なのはやはり、基本的な就活の流れ(下図参照)、希望する業界の傾向、会社の採用情報をしっかり掴むこと。企業側もインターンの実施、企業説明会の開催、エントリー、書類選考、面接、内々定・内定という「採用の流れ」は今後も主流であると思われます。焦らず、自分が「今」やるべきことを見極め、落ち着いて取り組みましょう。

就活の流れイメージ

就活ルールが変わっても変わらないこと

情報を制する者が就活を制す

就活ルールが廃止となり、新たなルールや指針ができたとしても、大切なことは「自分の軸」を持つことです。明確な軸を持ち就活をするのか、もしくは持たずして就活をするのかでは、結果が大きく変わるでしょうし、今後の人生に大きな影響を与るかもしれません。

そのためにも今のうちから、「何を学びどんなスキルを身に付けるか」を意識しながら学生生活を精いっぱい送ることが、将来の血肉となるのではないでしょうか。

もう一つ変わらないことといえば、やはり「情報を制する者が強い」ということです。通年採用に関するニュースをまったく知らない人は、この情報戦において既に後れを取ったといえます。これからあふれ出る無数の情報のなかから何を取捨選択するかは、就活の成否を大きく分けることになります。

その判断材料となる情報は多いに越したことはありません。ある大学関係者は「最近の学生はなかなか新聞を見ない。これから就活関連のニュースがどんどん流れるのでネットや新聞で情報をしっかりつかんでほしい」と語っています。

【まとめ】“これからの就活”とは

通年採用

大きな変革の時に、新卒を迎える私たち

少し大きな話になりますが、経団連の就活ルール廃止の決定は「日本企業が変革の覚悟を示した」と言えます。就活ルールの変更は企業にも大きな負担です。

すなわち、就活ルールの廃止はある意味、働き方改革、新卒採用の多様化、終身雇用の崩壊などをうけた企業自らが、変化とそれに伴う痛みを受け入れ、「これからは就社ではなく就職」と宣言したともいえます。

このような変革の時代で大切なのは、やはり「ブレないこと」。そのためには、自身のやりたいこと、人生の目的を持つことではないでしょうか。そこから見えてくるのは「どの会社に入るか」ではなく「自分を表現したり、自己実現するために、どんな仕事に就くか」です。

就活ルールの廃止は、対象となる学生だけの問題ではありません。就活中のすべての学生が考えるべき大きなテーマなのではないでしょうか。自己の研鑽に励み、選ばれる、そして自らが選ぶ就活に備えていただければと思います。

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菊川ゆみ

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社会人デビュー後、畑違いの仕事ばかりをして現職に落ち着く。中学生の息子と二人三脚で頑張るシングルマザー。趣味は、仕事以外に趣味がない自分を変えたくて始めたゴルフ。今は一つの趣味にすぎないが将来は「特技」になる予定。スピードより心に響く仕事を心がけています。

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