この記事を書いたライター

菊川ゆみ

菊川ゆみ

社会人デビュー後、畑違いの仕事ばかりをして現職に落ち着く。中学生の息子と二人三脚で頑張るシングルマザー。趣味は、仕事以外に趣味がない自分を変えたくて始めたゴルフ。今は一つの趣味にすぎないが将来は「特技」になる予定。スピードより心に響く仕事を心がけています。

2020年2月15日

進む早期内定、売り手市場の就職活動で必要な心構え

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今年度の就活市場は「売り手市場」なのか「買い手市場」なのか? 就職活動がスタートするといつも耳にする「○○市場」。就活の早期内定が進む中、学生にとっても気になるところですね。ではそもそも「売り手市場、買い手市場とはなんなのか?」そして「なにを意識する必要があるのか?」バブルジュニア世代の就活について、今回はそんな話をします。

この記事のポイント
  • ①「売り手市場」とは、就活において企業より学生が優位な状況のこと。企業は人材確保のため、早期内定を出している
  • ②売り手市場だからといって、就活は楽にならない!内定の“保証”ではないことを知って、気を抜かずに
  • ③情報に惑わされず、軸をもった就活をしよう。本当に入りたい会社に入るために、あなたにできることを

「売り手市場」「買い手市場」ってなに?早期内定が進む今、知っておくべきこと

バブル期は“半端ない”超売り手市場!

まず、そもそも「売り手市場」「買い手市場」とはなんなのか? 人を売買で括るのはあまり好ましくはありませんが、学生が自身を企業に「売り込む」ので「売り手」、そして企業は才能のある学生を「買う(採用する)」側なので「買い手」という捉え方で良いでしょう。

そして売り込みやすい(買ってもらいやすい)状況であることを「売り手市場」と言い、一方、学生がなかなか内定を得られない(買ってもらいにくい)、企業(買い手)優位の状況が「買い手市場」です。

昨今の日本は人手不足で、どこの企業も採用に必死になっています。新卒学生は企業にとって喉から手が出るほど買いたい対象です。つまり学生は自身を売り込みやすい状況ですので「売り手市場」となります。かつて、バブル景気に沸いた1990年代は、企業が自社の説明会に学生を呼び込むために交通費を負担したり、研修と称し海外旅行に招待したりするなど、学生を必死に買いあさる“超売り手市場”でした。

学生有利の「早期内定」売り手市場とは

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早期内定者がいて、内定率が高いということ

さて、話は現在に戻ります。厚生労働省が令和元年10月1日時点での、令和2年3月大学等卒業予定者の就職内定状況を調査したところ、大学生の就職内定率は76.8%でした。この数字は平成9年3月卒の調査開始以降2番目に高い数値となり、前年度と同様に高水準となっています。

さらにはここ数年の傾向として、「早期内定」があります。有望な学生を早くから確保するための手段として、外資やベンチャー、中小企業などは、学生が4年生に上がる前の、3年次の春休みなど早い時期に内定を出しています。

「早くから内定を得ている学生がいる」「多くの学生が内定を得ている(内定率が高い)」ということは、つまり学生が内定という「成果」をだしているということですので、近年も学生有利の「売り手市場」ということができるでしょう。

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売り手市場のはずなのに、お祈りメールばかりって変? そんなことはありません

売り手市場だからといって、就活が楽になる訳ではない?

ではそもそも「売り手市場か買い手市場か」はだれが決めるのか? 当然ながら、国や誰かが「今年は売り手(or買い手)市場」と、判定するわけではありません。マスコミ各社や就活サイトを運営している人材会社などが、企業にアンケートを取ったり、大学関係者、採用コンサルタントに独自に取材したりして得た話や情報をもとに「学生優位か」「企業優位か」を判断しているにすぎません。

そのため、「売り手市場」と言われながらも、不採用の「お祈り」をたくさんもらう学生は多くいますし、「売り手市場」だからと言って希望の企業から内定が得られるという保証はどこにもありません。

早期内定・売り手市場だと何がかわるのか?

「売り手市場」でもやることはしっかり!

ここまで「現在は売り手市場である」という話をしました。では「売り手市場」だからと言って学生の動きは変わるのでしょうか? 結論から申し上げますと「変わりません」

“変える必要がない”といった方が正しいかもしれません。「売り手市場だから余裕」と言って自己分析や企業研究を怠っていたら他の学生より出遅れてしまうのは当たり前のこと。また、企業に変に強気に出るのもおかしな話です。そんなことをしていたら希望の企業からの内定を得られるわけがありません。

ただ、戦略は変わらなくても状況は変わります。「売り手市場」は学生優位ですので、企業は「希望通りに学生が採れないのではないか」と予測します。早期から内定を出すなどの採用戦略を取っているのはそのためです。また、「売り手市場」で学生が多くの企業から内定を得てその企業の一つを選ぶという状況を考えると、企業としては例年より説明会を多く開催する、インターンの参加を増やす、内定を出し大量の内定辞退に備える、などが考えられるでしょう。

繰り返しになりますが、学生が戦略を変える必要があるかというと、そうではありません。就活ルールは例年変更が加えられますし、今ではインターンの参加はほぼ必須です。「売り手市場」「買い手市場」に関わらず、それらの変化には対応しなければいけません。自分なりのゴールを定め、就活スケジュールをしっかり決めることは、どの時代の就活においても行わなければいけないことです。

早期内定・売り手市場の就活で大切なこと

自分の道を自分で歩くことが成功につながる

では「売り手市場時代の就活とは何か?」というと、やはり学生優位という状況に甘えることなく「どんな会社に入社しで何を実現したいのか」を考えて就活するに尽きると思います。「売り手市場」だからといって、採用試験の合格レベルが大きく下がるわけではありませんし、就きたい仕事に就けるかは別問題です。

あなたが入社を希望する企業はもしかしたら、日本の少子高齢化に備え、企業規模の縮小やムダの削減を考えているかもしれません。もしそうだとしたら少数精鋭化を図り、能力が高い学生のみしか採用しないかもしれません。また、AI時代の到来、人材のグローバル化により、求められる人材も変わってくることが予想されます。「売り手市場」があなたに優位に働くか、就活を楽にするかは別問題なのです。

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売り手市場だからといって、他力本願ではいられない

希望の会社に入れるかどうかは、別問題

個人的な感覚ではありますが、「売り手市場か買い手市場か」は有効求人倍率や、大学の進学率のようなものだと思います。2019年平均の有効求人倍率は、1.60倍で、ひとりの求職者対し、1~2社の採用需要があるということになります。確かに理論上は1社ないし2社から職を得られる計算になりますが、それがあなたのやりたい仕事とは限りません。

また、大学の進学率が上がっていますが、すべての学生が希望の大学に入学できるわけではなく、採用市場もそれらと同じで、「売り手市場」だからといって希望の企業への入社を保証してくれるわけではありません。

結局のところ、「自分はどんな会社に入社し何を実現したいのか」「そのためにどのような努力や行動をするのか」が大切なのではと思います。

あなたはなぜ働くのでしょう。この機会に、なぜ働くの??「世界は誰かの仕事でできている。」職業観をシンプルに理解するヒントを読んで、考えてみてはいかがでしょうか。

【まとめ】早期内定・売り手市場は“結果論”。惑わされずに、できることを

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どのような道のりであっても、あなたの本当に働きたい会社へ

時代によって、「売り手市場」「買い手市場」という言葉がよくメディアを賑わせますが、就活戦線を戦っている当人にとっては、あまり関係のないことでしょう。世間がいくら「売り手市場だから楽」といっても不採用が続ければ「厳しい」「苦しい」「どこが売り手市場なのか」という恨み言のひとつでも言いたくなります。

一方、比較的スムーズに内定が得られた場合は「売り手市場だったから」という感覚になるのではないでしょうか。つまり、「売り手市場か買い手市場か」はおそらく、「いま振り返れば売り手市場だったかも」程度のことにすぎず、結果論として語られるくらいのものだと思います。

そう考えると、就活の情報収集において市場が「売り手か買い手か」はあまり気にすることのない情報で、それをどう捉えるか、惑わされないために何をするか、が問われているのかもしれません。世の中にあふれる言葉や情報、感情に振り回されず、自分自身の軸を持ち続けた就活を心掛けましょう。

出典:厚生労働省 令和元年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(10月1日現在)
出典:時事ドットコムニュース【図解・経済】完全失業率と有効求人倍率
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社会人デビュー後、畑違いの仕事ばかりをして現職に落ち着く。中学生の息子と二人三脚で頑張るシングルマザー。趣味は、仕事以外に趣味がない自分を変えたくて始めたゴルフ。今は一つの趣味にすぎないが将来は「特技」になる予定。スピードより心に響く仕事を心がけています。

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