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西田優衣

西田優衣

大学は日本史専攻。就職活動はゲーム業界に絞っていた上に惨敗したため大学4年冬に死に物狂いで就活をして人事になる。その後、数社を通して新卒採用・若手研修をメインに人事業務に幅広く携わる。「働く時間を楽しく」を広げようと模索中。2016年、国家資格キャリアコンサルタント取得。

2020年4月13日

人事担当者が経験した大失敗の就活。そこから学ぶ『就活の軸』とは?

自己分析をして「向いている仕事がわかった!」「志望する企業も決めた!」「これから企業研究を始めよう!」という方、ちょっと待ってください。

本当に今の基準で就職先を選んで大丈夫ですか?就活を始めた時期に、仕事への理解が不十分だったり、ひとりよがりな自己分析になっていると、後々になって内定がもらえず悩むなんてことも…。

今回は筆者が就活で失敗した就職先選びと、そこから学んだ教訓をお伝えします。

就活の軸とは?なぜ必要なのか?

自分が仕事をする上で譲れない条件は?

筆者の失敗談の前に『就活の軸』とは何で、なぜ必要なのかについてお伝えします。
就職の軸とは、自分が仕事をする上で判断基準となる譲れない条件のことです。日本の企業数は2016 年には359万社あります。判断基準が無ければ限られた時間で効率的に就職先となる企業を探すことができないでしょう。(※参照1)

ただし、必要以上に条件を厳しくしてしまうと探すことが困難になります。

例えば筆者は就活開始当初、以下のような条件を考えていました。

  • 面白いことが企画できるポジション
  • コンシューマゲーム制作のみに携わる仕事内容
  • 初任給30万円以上の給与条件
  • 勤務時間が安定していて残業が少ない就業状態
  • 最寄駅から徒歩5分以内のオフィス環境
  • 先輩や同僚と楽しくワイワイ仕事が出来る社風

このような企業はどれだけあるでしょうか?
入社してから、この仕事をしているイメージが持てるでしょうか?
この中から絶対に譲れない条件を絞れるしょうか?

就活の軸が必要なのは、条件から自分の仕事に対するビジョンを明確にしていくためです。そして、必要条件で就職先を探し、選考に進む上で条件をすり合わせることは、納得ができる企業選びにもつながります。

とはいえ、今回は筆者の実体験を通しての『就活の軸』なので、このような一般的な就活の軸とは違う点もあるかもしれないことを念頭に置いていただければと思います。

参照1:中小企業庁編:「2019年版 中小企業白書」より

準備万端だったはずの就活が大失敗

自己分析、面接対策をばっちり準備したはずが…

筆者は、ゲーム会社の企画職を目指していました。

まずは、自己分析の本を読んだり適職診断を受けたりするなど、多くの方と同じような就活を始めました。そして、自己分析で経験を振り返ると、学生時代に学園祭実行委員会に入りイベント企画をした経験があり、面白いことを企画することが好きなのだと気付きました。そのため、自分には企画職が向いていると考えて、面白いことを企画できるゲーム会社の企画職を目指すことにしたのです。

志望が決まり、履歴書を何度も手直しをして学校の就職支援室でも添削をしてもらい、面接練習も何度も行いました。そして、自己PRも志望動機もスラスラ言えるようにして自信満々で就職活動に臨みました。

しかし、受けたゲーム会社20社以上で全滅に…。

最終的には、企画職を諦め、ハローワークでたまたま見つけた人事職で就職ができました。そして、なぜ志望した企画職で内定がもらえなかったのか、当時はまだわかっていなかったのです。

失敗その1:自己分析は完璧だと思っていた

就活の軸の条件が厳しすぎると大変なことに

就職活動を始めたのは大学3年生の5月頃でした。他の学生と比べると早めにスタートした自負がありました。分厚い自己分析本を購入してワークシートを書き、適職診断を受けると企画職が向いているという結果が出ました。

イベント企画の経験をゲームの企画にどう活かせるかも自己PRで話せるようにもなりました。しかし、企画職としてゲーム会社に入ることは叶いませんでした。

この失敗を分析すると、就活の軸として定めた条件が厳しくなりすぎていたことが原因だと思います。

学園祭のイベント企画をした経験から安直に企画職を軸にしましたが、そもそも「企画をする仕事」は企画職だけではありません。営業職でも「お客様の課題に対して解決策を企画し提案する仕事」と捉えると、企画するという要素が含まれる職種です。

また、自分が面白いと感じることがゲームの企画であるとは限りません。ゲーム会社の人事である現在の立場から考えると、当時の筆者はゲーム企画職の社員と比べ、ゲームを作りたいという熱量が圧倒的に足りていなかったと感じます。

ゲームを作りたいという割にはゲームプレイはほどほどしかせず、作りたいゲームもありませんでした。本当にゲームを作りたいと考えている人は、少なくとも今流行っているゲームは見たり触ったりして分析しているはずです。

このように振り返ると、筆者の場合はゲーム業界に絞る必要が無かったのだと気付きました。

では、就活の軸をどのように設定すればよかったのでしょうか?

現在携わっている人事職は、インターンシップを企画したり、会社の研修制度を企画したりと、従業員が楽しく働くための環境作りを企画する仕事で、結果的に自分の強みややりたかったことが実現することができていると感じます。

当時は「ゲーム会社の企画職」と軸を絞りすぎていましたが、『人に喜んでもらえることを企画すること』まで自己分析を深めていれば違った視点で企業を探すことができたでしょう。

失敗その2:イメージで職種を絞り込んでしまっていた

視点を変えると印象が変わる仕事があるかも

就活の軸を考えるとき、やりたくないことから考えてみる方法がありますが、それが誤った選択を招くこともあります。

筆者の場合は、営業職を周囲から聞いた話しだけで避けてしまっていました。無理なノルマを持たされ、本心に背き商品を売り、お客様からも無下に扱われるというイメージを持っていたのです。

しかし、社会人になり実際に営業職として働く人たちと接すると、イメージしていた仕事とは違うことがわかりました。ソリューション型の営業であれば様々な企業の課題に対して解決策を考えて提案ができますし、それでお客様に喜んでもらえればやりがいを感じられると思えます。

やりたくないことから考えてみること自体は、就活の軸を考える上で悪くない方法ではありますが、内容をしっかり調べずに避けてしまうと自分の可能性や選択肢を絞ってしまうので注意が必要です。

大失敗から気付いた就活を失敗しない方法とは?

失敗は思い込みが招いているのかも

ここまででお伝えしたように、筆者の就活における失敗の原因は『自己分析が浅かった』、『職種理解が浅かった』という2点となります。自分では気付かないうちに、思い込みで就活をしてしまうこともあるということがわかりました。思いこみにより自分では気付くことが難しいため、キャリアプランについて周りの社会人に話を聞いてもらう機会を作ると良いでしょう。

『自己分析が浅いこと』への対策としては、志望している仕事に就いているOB・OGや知人、または就活生と社会人のマッチングサービスなどを利用して、自己PRや志望動機を聞いてもらうと良いでしょう。そうすることで、自己分析の足りない点や、考え方を見直すことができます。

また、「志望動機とその人のやりたいことに筋が通っているか」は採用のチェックポイントの一つになっています。採用担当の視点で当時の自分に伝えるとすれば、論理的に筋が通っているかを、志望業界の社会人に見てもらうようにアドバイスします。

『職種理解が浅いこと』への対策としては、今は興味が持てない仕事についても、リアルな情報収集をするようにしましょう。業種や企業によってやり方やアプローチの仕方が違うことが分かると、興味が持てるかもしれません。

社員の話を聞ける機会では、社内から見るとどんな会社なのか、どのように業務をしているか、どこにやりがいを感じているかを聞き、共感ができる部分があればそこを深堀りしてみましょう。

直接コネクションが無い場合でも、WEB検索などで過去のインタビューを探したり、SNSを活用して社員の方へ直接アプローチすることもできます。そうすることで、自分がやりがいを感じられる仕事をより深く理解できるかもしれません。就職活動の今だからこそ、様々な企業で話を聞いてみましょう。

まとめ:就活の軸を絞りすぎることに注意しよう

社会人にも力を借りて自分の視野を広げよう

自分の好きなことや、やりたいことがわかったときに、今の自分の視野だけに絞ってしまわないように注意しましょう。自分が利用者として好きなコンテンツやサービスなどが、実際に仕事としてやりたいことであるとは限りません。

自己分析や職業研究など、社会人の力を借りることで可能性や選択肢を増やすことができます。そして、自分の考え方や適性に合う仕事を探すことで、納得できる就活の軸が見えてくるかもしれません。自分の思考回路を整理しながら自己分析をしてみましょう。

また、社会は目に見える範囲よりもっと広く深い仕事があります。様々な仕事を知るためにも、業界を絞らずに社会人から仕事について聞いてみましょう。

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