この記事を書いたライター

伊藤璃帆子

伊藤璃帆子

芸術大学で美術、写真を学び、ITマーケティング会社を経て、独立。現在フリーでライター、編集、撮影、イラスト、フードスタイリングなどを手掛ける。

2020年4月20日

世界的な非常事態で変化する就職活動!意識するポイントとは

現在の新型コロナウイルス感染症による非常事態は、私たちの生活に大きな変化をもたらしました。あらゆるメディアで換気の悪い密閉空間、人が密集する場所、密接した近距離での会話の3つの「密」を避けるようにと繰り返し報道されています。またウイルスの集団感染発生防止のため、大規模なイベントの中止や延期が行われ、ついにはオリンピック、パラリンピックもその対象となりました。就職活動も例外ではなく、合同説明会などのイベントの多くは中止になりました。

これまでの就職活動は大規模な合同説明会、企業の個別説明会、対面での面接など基本的にはアナログな手法で行われていました。一部ではWebセミナーやスカイプを使った面談、面接が行われるようになってきていましたが、今回の非常事態によって採用活動のWeb化に舵を切る企業が増えています。

いまはまだ企業も学生も手探りで動いているといった印象ですが、新型コロナウイルス感染症の影響で変化が考えられる就職活動のポイントをお伝えしていきます。

非常事態のなか、就活生は今何ができる?

合同説明会が開催されない! どうしたらいいの?

今年の就職活動がこれまでと大きく違う点は、リアルな接触が限られていることです。まず就職活動をスタートするタイミングで、多くの学生が足を運んだ合同説明会が軒並み中止となりました。合同説明会は一度に多くの企業の説明を聞けることが特徴のひとつですが、今回の中止を受けて失われたものは何だったのでしょうか。そこからプラスに変えることはできるのでしょうか。

合同説明会は「効率」よりも、「偶然」が大切だった?

合同説明会で得られるものは、効率的な企業との接触ではなく、偶然の出会いのほうが大きいのはないでしょうか。そう考えてみると、工夫して乗り越えられることも考えられそうです。合同説明会で得られる偶然の出会いとは、たとえば目当ての企業のブースに行く途中で声をかけられたり、ブースのキャッチコピーに目を惹かれたり、接してくれた社員に自分のキャリアを重ねたりすることで生まれた、業界や企業との接点のことです。

こうした出会いは異なる業界や業種への興味につながり、活動する幅を広げるきっかけになります。しかしマイナビやリクナビなどの就職ナビの企業検索では、その企業の特徴が整理され検索しやすいようにカテゴライズされています。いわば効率よく検索するためのもので、偶然の出会いを引き起こすためには作られていないため、想定内での企業との出会いにとどまるといってもいいでしょう。

偶然を必然に変える!プランド・ハップンスタンス理論

キャリア開発の研究で使われるもののひとつにプランド・ハップンスタンス理論というものがあります。あらかじめ定めた明確なキャリアプランではなく、偶然の出来事や出会いをいかしながらキャリアアップを図っていくというものです。

現時点で自分が知っていることは、これまでの人生の限られた選択肢の中で培ったものであり、まだまだ知らない世界が広がっています。そうした世界を知るうえで偶然を大切にする意識は重要になるのです。

偶然の出会いを増やす「フリーワード検索」を活用する

リアルの出会いの場がなくなったことで、希望の就職先を探すツールとしてこれまで以上に就職ナビを頼ることが増えるのではないでしょうか。そこで検索する際には業種、業界、エリアなどの属性別の検索ではなく、あえてフリーワード検索を意識的に行ってみることをおすすめします。

自分の趣味、好きな食べ物、話題になっているキーワードなど、自由な言葉でキーワードで企業を検索し、その中から興味のある企業やその業界を調べてみる。そこで広げた知識や興味からさらにキーワードで再度検索する。そんなふうに繰り返すことで、当初考えてもみなかった企業との出会いにつながります。就職活動の視野を広げていくことは、将来のキャリアを考えるうえでも重要です。今年は効率や予定調和な就職活動ではなく、こうした偶然の出会いを意識して探すことも頭の片隅に入れておいてみてください。

Web面談や面接は、リラックスできる環境づくりを意識しよう!

Web面談って意外に緊張するもの!

Webセミナーや採用HPでの情報収集は、実際に現場へ足を運ぶよりも移動時間や開催日にとらわれず効率的に情報を集めることができます。しかし、就職活動において重要な情報には企業情報や仕事内容に加えて、会社の雰囲気や社員の価値観など言語化できないものもたくさんあります。

こうした情報は通常対面での面談や職場見学などで理解していくものですが、現在は企業もできるだけ学生との直接的な接触を避けようとしており、セミナーや面談はどんどんWeb化の方向にシフトしています。当然自然な流れでWeb面接も今後増えていくでしょう。こうした動きに対して、就活生はどのような対策をするべきなのでしょうか。

「Web面談に抵抗あり」の声多数

ベネッセi―キャリアの21年卒学生を対象にした調査によると「やや利用に抵抗がある」が28.3%、「利用したくない」が3.3%で、合計で3割を超え、「利用したい」の32.5%とほぼ並ぶ結果でした。利用したくない理由は「Web上で自分のアピールがしづらそう」「企業の雰囲気や人柄がつかみづらそう」といったものでしたが、こうした状況の中ではWeb化が進むことは避けられません。もし苦手意識があるならそこから抜け出し、こちらもWeb面談で力を発揮できるように調整していく必要があります。

Web面談を得意に変え、有利に就活を進める

考え方を変えてみると、Web面談は自分で環境を整えることができるため、有利に働く面もあります。たとえば印象を良くするために照明を明るくしておいたり、紅茶を入れたり、アロマを焚いたりリラックスできる環境を作っておくことができます。さらに、話したい内容や聞きたい内容のメモを目の届くところに置いておくといった準備をしておくことも可能です。

Webでの面談や面接はコミュニケーションが取りづらいと言われたりしますが、その環境でうまく関係性を築けるようであれば、むしろコミュニケーション能力の評価につながるでしょう。

とはいえ、慣れるにはまず数をこなすことが大切です。友人同士の普段の会話や就活の情報交換を行う際は、電話の代わりにスカイプやzoomなどを使うといいでしょう。経験を重ねることでWeb面談の特性を知ることができるはずです。

マスク着用の面接では、ここに注意!

マスクをしていると無表情に見えがち。気をつけて!

Web化が進む中であっても、一部では対面での面接も開催されるでしょう。その場合はマスクの着用が必須になるはずです。マスクをして面接をすることになった際、どういったことに注意したらいいかをお伝えします。

マスク着用の面接はジェスチャー大きめで!

言わずもがなですが、マスクを着用して話した場合、声がこもってしまったり、表情が見えず熱意や気持ちが伝わりづらくなってしまいがちです。そのため通常話すよりも声を大きくすることやハキハキ話すことを意識することが重要です。また、話し声だけでなく表情も伝わりにくくなります。それをカバーするために日頃よりも大きなジェスチャーや目力を意識して臨むことが大切です。

同様に、面接官の表情がわかりづらいことも多くなるでしょう。こちらの話に興味を持ってくれているのか、どのように評価されているのかがわかりづらいかもしれません。場合によっては面接官にそのつもりがなくても威圧しているように感じてしまい必要以上に緊張を強いられてしまうかもしれません。表情が見えないなかでの面接は重苦しい雰囲気になることは想定の範囲としてインプットしておき、必要以上に心配しないようにしましょう。

苦難に負けない就活生であるために、できること

アクション待ちはNG! こちらから提案していこう!

当然ですが、就職活動は内定がゴールではありません。実際にその企業で働き、自分でキャリアを積み上げていくことを意識することが重要です。今年の活動は、これまでの先輩たちよりも情報が限られるなかで行なっていくことが余儀なくされています。しかしながら働くのは自分自身です。入社してからこんなはずではなかったとならないように、積極的に情報を集めて動かなければなりません。

企業側も初めての事態であり、どのように振る舞っていくべきか手探りであるはずです。また経済へのダメージは深刻で、すでに内定取消しを行う企業も出てきています。一気に売り手市場から氷河期に逆戻りする可能性もあります。

企業側からのアクションを待つのではなく、こちらからも要望や提案を持ちかけるなど関係性を築くためのアクションを行なっていく姿勢が大切です。情報を得る機会が増えるだけでなく、積極性や志望意欲があると企業が受け取り、就職活動が有利になる可能性もあります。未曾有の事態ではありますが、今やれることに取り組みつつこの難局を乗り越えていきましょう。

出典:21年卒就活生「ウェブ面接困る」が3割 民間調べ-日本経済新聞

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芸術大学で美術、写真を学び、ITマーケティング会社を経て、独立。現在フリーでライター、編集、撮影、イラスト、フードスタイリングなどを手掛ける。

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