この記事を書いたライター
WEBでのパーソナルブランディング、セールスライティングを得意とするライター/編集者。これまでに医師や起業家、大学講師などをプロデュース。 2020年、中小企業診断士合格を目指し勉強中。執筆テーマは女性の働き方、WEBブランディング、小さな起業。

就職活動の面接対策で覚えておくべきことは?採用担当者が教える5つのこと

就職活動ではエントリーシートや筆記試験などさまざまな選考がありますが、すべての会社で必ず用意されているのが面接です。面接はやり直しが聞かない本番勝負であり、「どう対策したらいいのかわからない」「緊張してうまく話せるか不安」といった苦手意識を抱えている方も多いですよね。この記事では、企業で採用を担当してきた筆者が面接対策を含め、面接で大切なことを紹介します。
- ①面接は、事前準備が大切! 自己分析も重要だけど、その企業でなくてはいけない具体的な理由を企業分析で見つけ出しておこう
- ②「若々しく元気に」「会話が成立するよう」「社員の働く姿を見る」「上手くいかなくても落ち込みすぎない」心構えをつくることも、面接対策の一環
- ③企業と就職活動生は対等な立場。面接官とコミュニケーションをとりながら、入社したい気持ちを伝えよう。就職活動生としての時期を、できるかぎり楽しもう!
就職活動の面接対策は、事前準備が重要!

面接はぶっつけ本番勝負だから難しいと思われがち
就職活動の面接は以下の理由から苦手意識を持たれがちです。
「何が判断基準なのかがわからない」
「どんな質問をされるのかわからない」
確かにわからないことだらけの面接ですが、事前準備することである程度の対策は可能です。また、「企業がなぜ、必ず面接をするのか」といった面接の本当の目的を理解していれば、面接に対する心意気も変わってきます。
第一に就職活動の面接は事前準備で対策できると心得て、その極意を見ていきましょう。
就職活動の面接対策は、事前準備が重要!

事前準備をしっかりして、希望の内定を掴もう
ここからは面接対策の事前準備で具体的に気をつけるべきことを、5つ紹介していきます。
1.挨拶はしっかり若々しさをアピール
私がこれまで面接してきたなかで共通して言えることは、「声が小さい方はお断りが確定」ということ。とくに「体育会系」「コミュニケーション」を大事にしている会社であれば、声の大きさは必ず見ています。
声が小さいと以下のようなデメリットがあります。
- 何を言ってるのかわからない
- 自信がなさそう
- 意欲を感じられない
コミュニケーションをとるのが難しそうな方と一緒に働きたいとは思わないですよね? なかでも新卒の就職活動生は、若さも売りのひとつなので、声の大きさ、元気の良さはしっかりアピールしましょう。
2.質問の意図を理解してコミュニケーションをとる

面接は準備も大事だけれど、その場で「会話をすること」が最も大事
面接では「会話をする」。これが最も大切なことです。「そんなのあたりまえでしょ?」と思った方も多いと思いますが、実際の面接の場を見ているとこれができていない方が本当に多いです。
たとえば「長所は何ですか?」という質問に、「大学でキャプテンをしていたことです。監督やコーチと相談して、チームを引っ張ることで優勝することができました」といった答えをする方がいます。これは経験談であり、長所ではありませんよね?
長所とは、以下のようなことを指します。
- 人にやる気を出させることができる
- チームプレーが得意で引っ張っていくことができる
- 目標達成するまで努力できる
質問に対する答えがずれている方が多いのは、「会話をしよう」という意識よりも「事前に用意した回答を伝えよう」と思ってしまっているから。または緊張しているからです。
面接の相手が何を聞いているのか、できるなら「どんな意図でその質問をしているのか」まで汲み取って返答してください。先ほど例に挙げた長所の質問は、最もよく聞かれる質問であり、基本的な自己分析ができているか、経験を交えながら論理的に話せるかを確認する意図が入っていることは想像に難くないでしょう。
相手の意図を汲み取る力はビジネスの上でとても重宝されます。そのため、質問の意図を汲んだ答えができれば「この人は、ちゃんとコミュニケーションがとれる」と好印象につながります。
面接の不安は「模擬面接」で解消!
伴走する就活アドバイザーに無料相談
3.自己分析と同じくらい企業分析をする
就職活動で自己分析をする方は多いですが、企業分析が圧倒的に足りない方が多いです。志望動機を聞かれた際に「◯◯な仕事に就きたいから」と答える方は多いですが、その返答を受けて採用担当者はこう考えます。
「だったらうちじゃなくても、同じ業界のほかの会社でもいいのでは?」と。
では、どんな返答が欲しいのかというと「御社は◯◯でシェア◯%を占めていて今後◯◯な分野も伸ばしていきたいとの社長の考えを聞き、そこに関わりたいと思いました」といった、その企業のことをちゃんと知っているよ、という内容を含んだ言葉を待っています。
難しい……と思ったかもしれませんが、こう考えてみてください。意中の人から告白された時、以下のどちらが嬉しいですか?
B:「文化祭で、一緒に◯◯していてあなたが◯◯と言ったことが、いいなあと思って気になりました。付き合ってください」
Aは「あなたみたいな人が好き(ほかにも当てはまる人はいるけれど)」と伝えているのに対して、Bは「あなたのことが好き(あなたでなくてはだめ!)」とピンポイントで相手の魅力を伝えています。
志望動機の明確さで、採用担当者への印象はまったく違うので面接対策として「なぜその業界・職種がいいのか」だけでなく「なぜその会社がいいのか、なぜその会社でなくてはいけないのか」までしっかり分析しておきましょう。
4.面接は選ばれるだけでなく選ぶ場

面接はあなたが選ぶ判断材料を得る場でもあります
就職活動において面接は「選ばれる場」であり、そして「選ぶ場」でもあります。
面接は、実際にその企業で働いている方に会うことができるチャンスです。OB・OG訪問もありますが、それ以外の多くの人に会うことができます。採用担当者だけでなく、会社の近くに行くことでほかの社員さんの様子を見ることもできます。
楽しそうに働いてるのか、疲れ切った様子なのかなど、「将来自分もここで働きたい」と思えるかどうかを考えるいい機会です。
もし面接で質問できるチャンスがあるなら、気になっていることをぜひ質問してください。ただし、質問内容は条件以外にしましょう。
採用担当者として「何か質問ありますか?」と聞いたときに、以下のような質問が最初に挙がると悲しくなります。
「残業代は出ますか?」
「福利厚生はどんなものがありますか?」
もちろん気になるところですが、内定をもらってから確認するのでも遅くはありません。ちなみに、OB・OG訪問で聞きたいと思う方もいるかもしれませんが、OB・OGの先輩が採用担当者とつながっている場合もあるので、あまりオススメしません。
5.採用基準は優秀か否かではない

面接で落ちたとしても「優秀ではない」と判断されたわけではありません!
就職活動中に面接で落とされると辛いものです。「自分の何がダメだったんだろうか?」と悩むこともありますよね。もちろん、反省すべき点もあるかもしれません。ですが、ひとつ覚えておいてほしいのは、面接の目的は「優秀か否か」を見ることではなく、「会社に合う人物か否か」を見ることです。
これはお見合いと同じです。もし、とても優秀で収入が高い人から告白されても「自分とは性格が合わなそう」と思ったら結婚しないですよね? それと同じで「会社に合うか合わないか」を見ているのです(もちろん優秀さも見ていますが……)。
「そんなことを言われても、絶対にこの会社に入りたかった」と思うこともあるかもしれません。でも「合わない会社」に入って辛い思いをして、結局すぐに辞めることになってしまう方も大勢います。ですから「事前に合わないとわかって良かった」と前向きに受け止めて、気持ちを切り替えることも大切でです。
実際、私は中途の採用面接で「優秀すぎて、今うちの会社に入ってもらっても、納得してもらえる給料をお支払いできないと思うし、その能力をいかしきれないと思います」と説明してお断りしたことがあります。
企業にも成長の段階があり、必要としている人材は都度異なります。面接で落ちてしまった場合には、一度は「何がダメだったんだろう?」と考える時間も必要ですが、「合わなかったんだ」と考える程度にして落ち込み過ぎないようにしましょう。
面接でよく聞かれる質問については、新卒の面接でよく聞かれる質問は?自己PR・ガクチカ・強み弱みの答え方の記事でも紹介していますので、この機会にあわせてご覧ください。
就職活動の準備は1日にしてならず!日頃から面接対策を意識しよう

就職活動期間だからこそできることは多々あるので、ぜひ楽しんで!
就職活動の面接対策、いかがでしたか? なぜか就職活動というと、企業が上で入社したい就職活動生が下のように考えがちですが、本来、企業と就職活動生は対等な立場にいます。企業も「優秀な人材」「会社で活躍してくれそうな人材」を探すのに必死です。相手のことをしっかりと調べて、選ばれるだけでなく選ぶ気持ちで、相手とのコミュニケーションを楽しみにながら自分の想いをしっかりと伝えましょう。
そのためにも、日頃から以下のことを意識して過ごすことが肝心です。
- 気になる業界や会社の動向を調べる
- 友達や家族だけでなくさまざまな人とコミュニケーションをとる
- LINEなどだけではなく、なるべく対面で話す
最後に、就職活動は慣れないことも多く大変かと思いますが、さまざまな企業で多くの社会人の先輩方に出会えるチャンスです。これは就職活動生だけの特権なので、面接もぜひ楽しむ気持ちを忘れずに過ごしてください!
“面接に落ちる理由”もチェックしておこう!
最終面接に落ちる理由とは?その理由、現役採用担当が教えます
JOIがお届けする就活支援サービス
あなただけのパーソナルサポート「banso」
「就活からキャリアスタートまで一緒に走る‼︎」をコンセプトに、学生の就活サポートを行うキャリア支援サービス。就活を進める中で生まれる悩みや課題は人それぞれ。「banso」では、キャリアコンサルタント資格を持つアドバイザーが個々にあわせたパーソナルプログラムを作成。自分に適したオーダーメイドの支援を受け、一緒に考えながら進めることで納得のいくファーストキャリアを選ぶことができるサービスです。
就活をゴールにしない就活アプリ「JOI START」
「就活をゴールにしない」をコンセプトに、多忙な就活生の就職活動をしっかりサポートするために開発された就活アプリ。社会人基礎力診断の実施、就活における目標やスケジュールの管理、そして就活アドバイザーへの相談機能など、就活を円滑に進めるための機能が充実。さらに「JOI START」を利用することで、就職活動を通して社会人に必要な能力が自然と身に付くように、就職後にもプラスに作用する設計となっている。
この記事を読んだあなたにおすすめの記事
-
インターンの“落とし穴”? 就活の一環であるインターンのメリットだけを活かす方法
-
夏のインターンはどう変わる?納得のいく就活に向けたサマーインターンの選び方とは?
-
外国人と接することができる職業は?多国籍の人たちと関わる仕事8選【国際フレンドシップ・デー特別企画】
-
これからどうなる?21卒の就職活動 東京2020オリンピックの影響に備えよ!
-
社会人のコミュニケーションはTPOをわきまえる。「礼儀」と「気配り」を心がけよう

WEBでのパーソナルブランディング、セールスライティングを得意とするライター/編集者。これまでに医師や起業家、大学講師などをプロデュース。 2020年、中小企業診断士合格を目指し勉強中。執筆テーマは女性の働き方、WEBブランディング、小さな起業。