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ぱぴこ

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外資系ときどき激務OL。オシャレとズボラの狭間に生息し、ストレスを課金で潰すことに余念がない。趣味はNetflix、お酒、豚を塩漬けにすること。目標はゆとりのある生活(物理)Twitter:@inucococo/ Blog:エモの名は。

2019年3月6日

「女の幸せ」をゴールに据えたキャリア選択。それ、悪手です。【キャリアの悪知恵】

どんな仕事をしてどのように生きていきたいか。将来を考えるにあたって尽きないのが、キャリアの悩み。誰しもが陥りがちな不安や疑問を、ツイッターやブログでの発信が注目を集めるぱぴこさんが、外資IT歴10年以上の経験と知見から解決します。就活本やビジネス書には載っていない、その名も「キャリアの悪知恵」。

人生であり、障壁。女性にとっての結婚

そりゃあ憧れるけれど、憧れだけじゃ生きていけない現実。

原稿の〆切を忘れ去り、Twitterに耽っていたら「選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論」(ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノ著/講談社)を一部抜粋したツイートが巡ってまいりました。内容は「選ばれる女になるためには、男性を立てなさい」という、古くて腐った昭和価値観の煮コゴリ。反応するのも面倒で「ウケる^^」と華麗にスルーしました。

……が、この「男を立てる」「女の幸せ」といった、要件がよくわからない割にゴリゴリ女子のメンタルを浸食する概念に毒されて、キャリアプランへの悩みを募らせてしまう女性がいることを思い出しました。そこで今回は、切っても切り離せない「女の仕事と結婚」について書いてみようと思います。

結婚とキャリア。相関はあるが、別物だよ

資格? 転職? このままいっても大丈夫? 正解のない問い。

先日「資格ワナビー」について書きましたが、実はこの沼、女性の方が陥りやすい。なぜかというと、女を震え上がらせ、目を曇らせ、脳内ぱっぱらぱーにさせるマジックワード「結婚」があるからです。

・「結婚・出産」しても続けられる仕事に就きたい
・キャリアのブランクが発生しても、戻るために「専門性」が必要
・子育てしながらでも働き続けられるように「手に職」がほしい

上記のような考えから、結婚の予定がないのに、なんなら彼氏もいないのに、突然「結婚後のキャリア」を見据えて資格取得に走り出す女性が後をたちません。行くな! その道は“それっぽいけど何もない”空虚な道だ! そして片手間で取れる資格で食ってけるほど甘くない! ……という詳細は前回の記事を読んでください

「結婚」の2文字がチラついた瞬間に冷静な判断を失う女子は多いです。結果、片手間の資格勉強だけではなく、「家庭と両立できる仕事に転職するべき?」という考えに行きつき右往左往する人がめっちゃ多い。待ってー! 待ってー! それ、入籍してからでもできますよー!?

「結婚できないかも」という恐怖で迷走する女たち

新人ではないが、中堅というには若すぎる。アラサーの苦悩。

いや、わかる。わかります! 私だって新卒3年目頃は、なんとか仕事をこなしながらも不安でいっぱいでした。

・3年目はもう新人じゃない。でも、仕事に自信は持てない……
・今は長時間労働も耐えられる。だけどこのままで彼氏もいないのはヤバい?
・この先30年、同じように働けるかな。女性の先輩もいないのに……

新卒3年目は25歳前後。年次は上がっていき、一人前として胸を張りたいけど、そこまで“デキる”実感はない。さらに、加齢に対する恐怖感まで襲ってきます。

「年齢なんてただの数字。自分らしく生きればカンケーない!」という風潮が強まってはいるものの、自分が「若者」あるいは「若い女」として無自覚に許されてきたチート効果が切れてしまうのでは?という漠然とした不安や、同級生の結婚ラッシュによる焦燥感で気持ちばかりが焦る時期です。

「とにかく不安!」な状況から脱するための魔法を結婚に求めて「キャリアを落とすのは結婚のため」「行き遅れのイタイ女にならないため」と、ゴール設定がズレた転職を考えます。この言い訳は、洗脳と言ってもいいくらい強力に作用します。

なぜなら、世の中には「女としての幸せ」という、ふわっとしてるクセに非常に強い圧力をもった概念があるからです。

「逃避願望」×「言い訳」の組み合わせはヤバイ

焦燥感を煽る刺々しい言葉にまどわされないで……!

「逃避のための言い訳」として設定した「結婚」は、相応しい厳しさを持っていないと整合性が取れません。そのため、この沼にはまると「結婚」に関連する“よりキビしい”“自分が傷つく”情報を集めだします。

インターネットで「激務 結婚できない」「女 幸せ」と検索しては頭を抱え、メディアで見かける「結婚できない女」という煽りに意気消沈し、「女の幸せ」と書かれた自己啓発本に手を伸ばす……。

さんざんマイナス情報を集めまくった挙句「結婚できないなんてイヤ!」「働き続けて婚期を逃すのは怖い!」「結婚するためにホワイト職種に転職すればいいのでは!?」と深く考えずに桃源郷を求めるドツボにハマります。本当に、周りにもいっぱいいたし、私もぶっちゃけ考えました。

しかし、ここで振り返ってみましょう。

本来は「仕事に自信が持てない」不安が出発点でした。解決策は「仕事の自信をつける」です。どうやったら自信がつくか・何から着手できそうかを考えて、実行するしかありません。しかし、なぜか急ハンドルを切って「結婚」「女の幸せ」「行き遅れ」問題にピットイン☆ いきなり別の問題に向かってエンジンを噴かして走っていけば、行先不明で迷子になるのは当たり前です。

そもそも「女の幸せ」を考えてキャリア構築を考えるのであれば「女の幸せってなんぞや?」と、その定義から考えるべきなんです。なのに、そこは深堀せずに「結婚! 出産! キャリアの両立! 専業主婦!」とまるで洗脳されたかのように前時代の価値観に振り回される。もう平成も終わる今、昭和の話してていいんだっけ?

「女の幸せ」という古代の価値観は平成に置いてって

「女の幸せ」ではなく「あなたの幸せ」を考えて。

「女の幸せ」ってなんでしょうか? デヴィ夫人が言うように「男に愛されて、選ばれる女」でしょうか。夫人の言う「選ばれる女性」は、レストランでウェイターに「すみません」と言うことすら禁止され、男性に伝えてオーダーしてもらう女性です。それを「男を立てる」美徳として、自分にインストールしたいですか?

昭和時代の「女の幸せ」は、画一的なパッケージ商品でした。自由が利かない分、一定の「形」をお約束しますよ という標準化モデルです。学歴を手に入れ、大手企業に入り、郊外の一軒家を持ち、専業主婦で子供は2人。この標準幸せパッケージを手に入れるために「おしとやかに」「男をたてて」「家に入る」という定型があったのです。

「うける^^」と言ってスルーした私は、年齢も経験もそれなりに積んだからこそ、この「いい女」パッケージが時代遅れの化石だと知っています。でも、若くて自信がないと「今のままじゃだめなのかな!?」と簡単に影響を受けてしまいます。若いとは、良くも悪くも「自分」が未完成ということだからです。

誰がつくったかもわからない「女の幸せ」パッケージは、高度成長期の年代モノであって、「今風」にカスタマイズされてはいません。「こうじゃなきゃ愛されないの?!」と驚くような「ルール」が記載されているのは、目指さんとするパッケージそのものが激烈古臭いからです。腐った食べ物を好んで食べたいですか? 私はお断りです。

仮定の未来「結婚後」に視点を据えるな

目の前のあなたの課題はなんでしょう?

さて、ここで再度問いかけます。

今不安なのは本当に「結婚」が理由ですか?
「結婚のため」という発想の元ネタは「昭和の残骸」ではありませんか?
あなたが本当に解決すべき課題はなんですか?

その上で「やっぱり私は結婚&結婚後のキャリアを考えて転職したいんです!」という方は、「安定したホワイト職種 or 企業」とは何か? 何をもって結婚後のキャリアとするか? それは本当に自分がやりたいことか? という問いに対する自分なりの答えを出してください。

誰かがつくった理想像に逃げ込んで、自分がどうしたいかを置き去りにしていると、信じて突き進んだ先で爆発するからです。だってそこには「自分がどう働きたいか?」という軸がないから。たまたまフィットしたらラッキーですが、それは宝くじと似たような確率です。

よく考えたって失敗することもあります。しかし、きちんと考えて出した結論は、たとえ失敗したとしても自分が選択した道だという納得感を得られます。

先のことを考えてキャリア構築することは間違っていません。しかし未来のためにも「結婚後のキャリア」という絵に描いた餅に向かって迷走するのではなく、まずは今足元にある自分の不安と向き合いましょう。今日もマッチョだね! でも人生とはそんなもんだよ☆ ぱぴこでした。

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