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ぱぴこ

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外資系ときどき激務OL。オシャレとズボラの狭間に生息し、ストレスを課金で潰すことに余念がない。趣味はNetflix、お酒、豚を塩漬けにすること。目標はゆとりのある生活(物理)Twitter:@inucococo/ Blog:エモの名は。

2019年7月15日

英語が使いたいから外資系! と安易に就職を志望してませんか? それ、ダメ志望動機です。【キャリアの悪知恵】

外資系IT企業に勤めて10年ほどになるので、私自身の就職活動もずいぶん前で記憶もおぼろげですが、自社のインターンや採用面接、イベントなどに駆り出されることは多々あり、採用側として学生さんと触れ合うことはあります。

先日、新卒採用担当のHR担当者・同僚と飲んでいる時に、採用の話になりました。その際、全員一致で「学生さんの質問項目がほぼ一緒、かつ ”部門と仕事による” としか言えない質問が多い」という話で盛り上がりました。

私のバックグラウンドも影響しますが、私への鉄板の質問は「文系でもITは大丈夫か」「女性のキャリア構築について」「英語を使う機会はありますか?」です。

今回はこの中でも3つ目の質問を主にしてくる「英語を使いたいから外資系企業」を受ける方に向けてのコラムです。

外資系企業と言っても、資本も規模も様々ですが、今回は「英語」という点と、私が所属するのがIT企業という観点から、米系企業と仮定して話を進めます。

英語を使いたいから外資! というロジックで大丈夫?

「外資系=英語が使える」と思い込んでない?

外資系企業においては「総合職」「一般職」といった区切りはなく、職種別採用がなされます。そのため、職種によっても利用頻度の違いが生まれますし、その中でも担当製品・担当顧客・担当インダストリーによっても違いが生まれます。日系企業ほどの幅はなくても「案件によります」としか言えないというのが実情です。

私が所属する会社は1000人以上の規模ですが、規模が大きくなればなるほど「所属部門」や「案件」による振れ幅は広くなります。Google、Amazon、MS、IBM、Oracle、Salesforceなど、多少の違いはあれど概ね似たような制度設計です。

そのため安易に「英語=外資」と入社した結果、「英語を活かせない」と不満をためて辞めることになったり、「こんなはずじゃなかった」と後悔することになりかねません。

大規模な外資は海外出張も少ない傾向にある

憧れの海外出張も行けるかどうかはあなた次第

「部署と仕事による」という注釈はつくものの、日本支社の規模が大きくなればなるほど、ローカルに閉じた仕事は多くなります。

クライアントは日本大企業が主です。特にフロントと呼ばれるセールスやコンサルティングサービスの提供は対日本企業のクライアントが中心で、当然日本語でのやりとりがメインです。

「でもHQ(Headquarters:本社)は海外だよね!? カンファレンスなどでHQに行く機会があるのでは!?」と言う声が聞こえますが、必ずしもそうとは言えません。「全員招待」ということもありますが、多くの場合は「必要な人間が、必要な数だけ行く」程度に縮小されており、そう頻繁にHQへ行く仕事が出てくるわけでもありません。

残念なことに日本市場の重要性は年々下がっているため、アジア統括は日本支社ではなく、シンガポールになっていることが主です。そのため、アメリカ本土ではなく、APAC(Asia Pacific:アジア太平洋地域)統括があるシンガポールへの出張がメインになるパターンもよくあります。

「外資系=英語が使える」というロジックでいくと「全員そこそこ英語はできる」となるので、わざわざ新人さんに「英語ができるから」という理由だけでHQや他エリアとの渉外をお任せする確率は下がることになります。

上記の考えがごそっと抜けている人は非常に多いので、自分の希望である「英語を使う」がどんな意味を持つのかは、強みをアピールするためにも考える必要があります。

全然英語は使わないの!? 外資系なのに!?

外資系と言えど英語に触れる頻度はマチマチ

もちろん使うことは多々あります。IT技術や製品技術はアメリカ発が多く、社内資料は基本的に英語のものが多いですし、英語に触れないで生活するのは不可能です。

職種別でいうと、マーケティング、HR、広報、R&D、サポートなどは、レポート先がHQやAPACであることが主なので、英語での業務は頻繁に発生します。日本支社の経営層が外国人の場合も英語を利用する機会は段違いで上がります。

しかし、先にも述べたように、セールスやコンサルティングサービスなどの「日本顧客向け」にサービス提供する部門の場合は、大規模戦略案件や新製品・新規事業など比較的規模が大きな案件で、本社や他国のメンバーと協業する場合に限られることが多いです。

「これが”外資=英語”ではなく、職種や案件による」の正体です。

もちろん、日本ローカルの人数が少ない会社であれば、英語のやり取りやHQへの出張回数は各段に上がるので、「英語を使う業務の有無が最優先! だから外資で働きたい!」という思いが強い人は、日本支社の規模という観点でも確認するとよいでしょう。

「英語」という武器を最大限活かしたいなら、日系海外事業部がよい場合も

まずは、自分の中の優先順位の整理から

「英語=外資」という固定観念で就職活動の軸を作る人は多いですが、書いてきたように外資だからという理由だけで選ぶのはリスクです。

「英語を使って業務をしたい」「頻繁に出張で海外に行きたい」と思うのであれば、外資よりも日本企業の「海外事業部」所属を目指したほうがよい場合が多々あります。

「グローバル=商社」とこれまた一律に考える方も多いですが、メーカー、流通、運送などの会社の多くは海外拠点を多く持っていますし、金融なども別途「国際営業部」などの部門を持っています。

英語のイメージがあまりないマスコミ業界の場合も、海外事業部はあります。実際、帰国子女の友人はテレビ局の海外事業部で英語をフルで活用しながら番組買い付けの業務を行っています。

日本企業であれば、他国オフィスへの駐在を含む海外赴任のチャンスも増えますし、監督責任者が日本人のため決定権がJAPANにあります。この違いは地味に大きいです。

外資系企業の場合は、海外オフィスで働きたい場合、同一会社内でも転籍手続きなどが必要になるため、英語業務&海外赴任の希望が高いのならば、短絡的に「外資!」と判断せずに、広い視野で「グローバル企業」を捉えてください。

外資/日系というくくりではなく「グローバル企業か」を軸にせよ

便宜上、外資系企業/日本企業というくくりでお話しましたが、判断する時に外資/日系という軸では不十分です。確認するべきなのは「グローバル企業」かどうかです。

  • 海外展開のビジネスモデルを構築できているのか
  • 各国市場を一定ベースで取れているのか
  • 今後の市場の伸び率や、展開を見据えているのか

「英語を使いたい」という希望それ自体を否定するつもりはありませんが、言語能力はあくまでツールの一つです。ツール利用を目的にして企業や働き方を決定するのは、自己分析の足りなさを露呈しているようなものです。

せっかく努力して得た語学力を活かし、満足できるキャリア構築をするためにも、安易に「英語=外資」という判断はNGです。「なぜその仕事なのか」「どう働きたいのか」を深堀し、その上で英語能力を活かすというストーリーを構築してください。今回は以上です。

就活のお悩みはジョイキャリアカウンセラーにご相談ください!

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外資系ときどき激務OL。オシャレとズボラの狭間に生息し、ストレスを課金で潰すことに余念がない。趣味はNetflix、お酒、豚を塩漬けにすること。目標はゆとりのある生活(物理)Twitter:@inucococo/ Blog:エモの名は。

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