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長井杏奈

長井杏奈

生きるために食べるというより、食べるために生きている節があるフリーライター。好きが高じてグルメ系の記事を書くようになる。他には、ウェディング、トレンド、人事・採用系がメインジャンル。ライターの傍ら、司会・MC業も務めるパラレルワーカー。趣味は、一人旅に出ること、小説を読んだり書いたりすること、飲み会の幹事をすること。

2020年4月9日
スペシャリストたちの7つ道具

脚本家・演出家 山田能龍(山田ジャパン主宰)/『全裸監督』を生み出した脚本家はやっぱり全裸好き? 後編

山田ジャパン主宰/山田能龍(脚本家・演出家)

脚本家、演出家、そして劇団・山田ジャパンの主宰など、マルチに活躍する山田能龍(やまだ・よしたつ)氏。その活躍の場もドラマ・舞台・映画とパラレルに行き来している。前編では、地元でも有名なサッカー少年だった山田氏の挫折、そしてお笑い芸人から演劇の世界に至るまでのキャリアを辿った。後編では、そんなさまざまな顔を持つ山田氏が仕事で使用している7つ道具を紹介する。

前編:逃げたことで出会った“宝物” 山田氏のキャリアを辿る

山田能龍氏の7つ道具

前編で紹介してきたように、お笑い芸人から今につながるキャリアをスタートさせた山田氏。脚本家、演出家、劇団主宰とその活躍の幅は広がるばかりだ。

そんな山田氏は、さまざまな仕事と向き合う際にどのように頭を切り替え、新たな作品と向き合い、アイデアを創造しているのだろうか? 普段愛用している道具の数々を見ることでそのヒントを探っていきたい。

山田能龍氏の道具 その1:『MacBook Air』

山田能龍氏の道具 その1

仕事には絶対に欠かせないアイテム

脚本家にとって唯一ともいえる道具がパソコンだ。MacBook Airを相棒にこれまで多くの作品が生み出されてきた。

山田能龍氏の道具 その2:『リングノート』

山田能龍氏の道具 その2

後から正確にコメントをするため、暗闇の中でもメモを書く

会議中にメモを取る際はリングノートを使う。会議後は議事録が送られてくるが、自分の筆圧でノートに書き込み、重要なポイントなどをわかりやすくする。また、演出家として各公演を見るときにシーンごとのダメ出しを書くのにも必要だ。周りの観客の邪魔にならず、暗転中でも書くのに最適なサイズだという。

山田能龍氏の道具 その3:『三色ペン』

山田能龍氏の道具 その3

筆圧が残ることもアナログならでは

脚本家は本を書くだけではなく、一度書いたものに対してプロデューサーやディレクターからフィードバックをもらい、修正することも大切な仕事だ。そのとき、色を変えることで誰からのどういう指摘だったかを明確にしている。

山田能龍氏の道具 その4:『ランニングポーチ』

山田能龍氏の道具 その4

仕事の合間にもランニングをする

ランニングの際には、このポーチにスマホとお金を入れて走る。Spotifyで音楽を聴き、途中にあるセブンイレブンでリンゴを買って食べるのがルーティンだ。

山田能龍氏の道具 その5:『漫画』の数々

山田能龍氏の道具 その5

山田氏が編み出した独自のリフレッシュ方法

常に複数案件を抱える山田氏は、そう長く休憩することはできない。そんななか、短時間で脳内を切り替えたいときに活躍するのが「何千回も読んだ超メジャー漫画」だ。展開から結末まですべてを知っている漫画を読むことで、頭を空っぽにすることができる。クリエイターにとって「休憩中にいかに案件のことを頭から取り去るか」が重要だという。

山田能龍氏の道具 その6:『めぐりズム』

山田能龍氏の道具 その6

脚本家以外のクリエイターにもおすすめだ

こちらは体力的限界で休憩をとる際のアイテム。短時間で最大限に体を休めたいとき、これをつけて20分休憩するのが最も効果的だという。

山田能龍氏の道具 その7:『サウナ』の会員証や回数券

山田能龍氏の道具 その7

都内各地のサウナに通う

「北欧」「テルマー湯」「荻窪なごみ湯」など、都内各所のサウナに通う「サウナー」の山田氏。『全裸監督』だけあって、やはり全裸好きなのだろうか……。
サウナを題材にし、ブームを巻き起こしたドラマ『サ道』のプロデューサー・五箇公貴氏と親しく、よく一緒に行くという。打ち合わせが日をまたぐほど延び、また翌朝から仕事をする場合、一度家に帰って寝るよりもサウナで2時間ほど“整え”て共有スペースで90分寝る方が回復度が高いそうだ。

「好き」を仕事にする方法

山田ジャパン主宰/山田能龍インタビュー風景1

逆境にあっても前に進んできた山田氏が語る、好きなことを仕事にするということ

前編で紹介したように、山田氏は決して演劇や映像の世界に向かって真っすぐ進んできたわけではない。サッカー選手を目指した高校時代からお笑い芸人の世界に飛び込み、その後演劇のフィールドで実績を積み上げてきた経験を経て、現在、映像の世界でも成果を出している。
一時は心に穴が空いていた時期もあったが、それを乗り越えた山田氏に、自分の好きなことを職業にするためにはどうしたらいいのか、アドバイスをいただいた。

「好きなことを本気で職業にする覚悟があるのなら、現時点でうまくいっていないとしても、それを職業にするところまではどうにかできると思います。もしかしたら、理想とは違った形になるかもしれませんが本気なら大丈夫。続けて下さい」

本気になることさえできれば、職業にはできる。だからその前に諦めることはない。

「もう一つは、目の前のタスクをしっかりやること。与えられたタスクが華々しくないとしても、きちんとやる。もうちょっと言うと、その小さなタスクにほんのちょっとの努力とアイデアを込めて小さな一勝をあげる。その集積で到達地点が大きく変わります」

目の前のことにしっかり取り組み結果を出すこと、自分の責任を果たすということ。現在地における些細な役割での成功体験を続けることで、「勝ち癖」がついていくのだ。

山田ジャパン主宰/山田能龍インタビュー風景2

チームのキャプテンとしての素質を今でもいかんなく発揮している

たとえばクリエイターになりたい人が「あの段取りをしろ」「今夜の店をとっておけ」と指示されたら、クリエイティブとは距離があるように感じる。しかし目の前のタスクをしっかりやって「勝つ」ことで、それがその人の勝ち癖につながっていく。

用意した弁当の種類を褒められたといった小さな勝ちを続けていくと、自分の後ろに道ができていく。天才と呼ばれる人は初めから道が見えているが、そういった人は少ない。
「紆余曲折があった自分としては、小さい勝ちを積み重ねることが大きな成功につながっていると信じたいですね」

脚本家や演出家の仕事について詳しく知るには職業ナビ!
▶︎「脚本家の仕事」を詳しく見る
▶︎「演出家の仕事」を詳しく見る

取材後記

幼い頃からリーダー的存在で、人を率いる力を持っていた山田氏。若手を率いて劇団を主宰したときも、その特性をいかせたため辛いことや大変なことはなかったという。その一方で、仕事の打ち合わせでもらったダメ出しはしっかりメモして、的確に修正する。人を引っ張る力と人の意見を取り入れる力、その二つを併せ持っているからこそ、現在のような成功を収めているのかもしれない。

山田能龍さんの紹介

山田ジャパン主宰/山田能龍インタビュー

山田能龍/脚本家・演出家

1976年生まれ、大阪府出身。劇団山田ジャパン主宰。2008年6月に『ゲーセン下ル』で日本演出者協会主催の若手演出家コンクール2007で優秀賞を受賞。2017年 に『100万円の女たち』の脚本、2019年にNetflix配信『全裸監督』の脚本を担当。『全裸監督』に引き続き2021年配信予定の『全裸監督S2』の脚本も引き続き担当。

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