
社会人が1日に勉強する時間は平均6分というデータがある。一方で、年収が高い人ほど勉強をしているという調査データなどもある。あくまでも平均と考えると、勉強している人としていない人には、仕事において大きな差が生まれると推測される。勉強は、やればやった分だけ自分の中に蓄積する。今回は、分かっていても出来ない、始めたくても時間がないと考えている方に向けて解決策を紹介する。
目次
社会人の勉強時間はたったの6分!?
時間の作り方の前に、まずは平成28年の総務省の社会生活基本調査に触れておこう。この調査によると、日本人就業者の学習、自己啓発のための時間は1日6分(*1)であったことが明らかになっている。この数字を見て、あなたはどのように思われるだろうか?
もちろん6分は平均の勉強時間なので、たくさん勉強している人もいれば、全く勉強していない人もいるだろう。自分を高めようとする時間の少なさに危機を感じると同時に、差をつけるチャンスだと捉えていこう。
冒頭で触れたように勉強するならば早いうちから始めるにこしたことはない。ここからは具体的にどのようにして勉強時間を確保していくかを紹介していこう。
年収が高い人ほど勉強している

「忙しい」を言い訳にしない
勉強は自分自身の価値を高め、提供価値が上がることで結果的に自分に支払われる対価も引きあげる。高収入の人は多忙を極めるイメージを持ってしまうが、年収の高い人ほど勉強しているというアンケート結果もある。
彼らも私たちと同じ24時間を生きている。そんな中でも勉強時間を確保しているということは、意識的に勉強時間を捻出しているということだ。
こうしたことは勉強時間に限ったことではなく、例えば日々の仕事の仕方にも現れる。「このタスクが終わったらこれ、その後はこれ」というように業務を積み上げ式で行っていくと、時間があればあるだけ使ってしまい、すぐに足りなくなってしまう。
逆に「このタスクは30分、次のタスクは90分」とあらかじめ時間を決めてその時間内で終わらせるように仕事をすすめていくと、時間をコントロールする意識が芽生えてくる。
仕事が早い人、効率の良い人はこのように時間をコントロールして仕事を進めている。仕事が忙しくて、勉強時間がないと悩んでいるようなら、まずは勉強時間を確保できるように今の仕事のやり方から見直してみよう。
600以上の資格を持つ、資格コンサルタントの鈴木秀明氏は、ジョイキャリアのインタビューで、「これからの時代は『人生100年時代』と言われています。生きるために学び続けなければいけない時代。世の中がどう変化しても対応できるよう、努力の仕方を身につけておくべきなんです」と、今の時代に勉強が必要な理由を語っている。
「勉強する時間がない」を因数分解

まずは自分自身を分析
目的を明確にする
人は意味や価値を感じられないものには時間を使いづらいものだ。勉強を行うための理由が必要となる。まずは勉強をする理由や目的を自分の中で明確化することからはじめよう。
目的が明確化されれば、逆算して勉強する内容や必要な時間を導けるようになる。例えば以下のような流れをイメージするとわかりやすい。
- ある職に就きたいと考えている
- その職に関する資格があれば有利になる
- 次の資格の試験日は半年後に実施される
- 間に合わせるためには参考書を1日8ページずつ進める必要がある
- 1ページ10分換算で1日約80分程度の勉強時間が必要になる
上記のように、勉強する目的に加えて、ゴールや期限を設置することで具体的に勉強に取り組みやすくなる。
学習方法を考える
学習方法によっても取り組み方が変わってくるだろう。近年はアクティブラーニングという学習方法が注目されている。従来の知識埋め込み型ではなく、対話をしながら理解を深めていくというものだ。「アクティブラーニングが社会人にも必要になる理由とは?仕事にいかせる学習方法をご紹介」で詳しく解説されているので、参考にしてみるといいだろう。
1日の時間の使い方を見直す
勉強する理由や学習方法が明確になれば、あとはそのために必要な時間を確保することだ。
起床して、夜家に帰ってくるまでは説明ができても、夕食をとって寝るまでの時間など、なんとなくテレビを眺めていたり、ベッドに入ってもスマホでゲームやSNS……と、意外と何に使っているのかがわからない時間などが見えてくる。
まずは自分の1日のスケジュールを可視化して、何にどれだけ時間を使っているのかを把握することから始めよう。
優先順位をつける
もちろんテレビやゲームを楽しむことが悪いわけではない。大切なのは優先順位を決めているかどうかだ。
勉強に割く時間、テレビを見る時間、本を読む時間など、重要度を秤にかけて何に時間を使うのかを自分で選択していることが大切だ。
なんとなくテレビをつけて、テレビに見させられている時間があれば、勉強のためにその時間を使うことで意外とまとまった時間を作ることができるかもしれない。
スキマ時間を活用する
もうひとつ大切なのは毎日の通勤時間やランチ時間、ちょっとした移動時間などのいわゆるスキマ時間を活用することだ。
特に毎日の通勤通学時間は馬鹿にできない。毎日30分かけて通っているなら行き帰りで60分の時間、毎日積み重ねれば充分な勉強時間となる。
また確保できる時間の長さによって学ぶ事柄を選択することで、効果的に時間を使うことができる。5分や10分の短い時間しかとれなくても英単語の暗記などには十分だ。
参考書と単語帳などその時々に合わせて活用できるように複数ツールを用意しておくことでスキマ時間を最大限に活用することができる。
勉強のやる気スイッチを用意する

やる気スイッチをコントロールするためには“メリハリ”が大切
勉強のやる気スイッチが入る場所を設定する
時間を作ることはできても、誘惑に負けてしまってなかなか取り組むことができないという人もいるだろう。そんなときは「この場所にいけば勉強する」という自分のスイッチが入る場所を作ることをお勧めする。
例えば特定のカフェを決めておく。いつものメニューを頼めば自分の勉強できる環境が整うというイメージを持っておくことで、自ずとスイッチが入るようにする。
自分だけの作業スペースが確保でき、目の前のことだけに集中することができる。
勉強のやる気スイッチが入る音楽を設定する
次に、音楽をスイッチにする方法を紹介しよう。勉強や作業時に聞く音楽というものを決めておくと、その曲を聞くことでカフェでも電車内でもすぐに勉強モードへとスイッチすることができる。
外部の音を遮断するだけでも自分だけの世界に没入できる。音楽は集中力を高める効果があるので、ここぞというときにはぜひ活用したい。
音楽配信サービスでも『作業用BGM』と銘打ったリストがあるので活用してみるのもおすすめだ。
休憩時間とご褒美を設定する
自分を頑張らせるためのメリットをあらかじめ設定しておくことも重要だ。最終的な目的を達成した際のご褒美はもちろんだが、ここまで終わらせたら「デザートを食べよう」といった具合に短期的に設定しておくことも有効だ。
大学の講義でも90分、それでも集中し続けるのは難しいもの。集中力を保つためには、50分やったら10分は休憩という具合で適度な休憩を取りつつ無理のないようにすすめていこう。
まとめ
何かを始めるには必ず時間が必要になる。勉強以外にも割り当てる時間を作ることができればより人生は豊かになるだろう。まずは自ら進んで学ぶという好奇心を大切にして時間を有効に活用できる術を身に着けていこう。
現在は、自然災害やウィルスによるパンデミックなど、いつ何が起こるか予測ができないVUCAという不確実な時代と言われている。その中で生きる私たちには、変化に備えて、さらに変化に対応できるように常に自分をアップデートしていく必要がある。
「不確実な時代『VUCA』を生き抜くためのスキルとは?ポイントは思考力のアップデート」をご覧いただき、この時代に必要なスキルもあわせて確認しておいて頂きたい。
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