この記事を書いたライター

みよたかこ

みよたかこ

人材業界で10年以上働きながら、ライターとしても活動する就職氷河期世代。翻訳書出版の経験も持つ。現在の執筆テーマは、社会人のキャリアやスキルアップ、女性の生き方など。趣味は飲酒しながらの料理。

2020年10月5日

冬のボーナス出る予定? 出ないなら転職準備を始める?

あなたの勤務先では、冬のボーナスは支給されそうでしょうか?

新型コロナウイルス感染症の流行は、日々の生活だけでなく経済にも大きな影響を及ぼしています。経団連の発表によると、大手企業の今夏のボーナスは昨年から2.17%減少しました。経済の悪化が続くなかで迎える冬のボーナスは、夏よりもさらに大きく落ち込む予想が出ています。

冬のボーナスが出なかったら、業績がよさそうな他社に転職を考えたほうがいいのでしょうか? あるいはもう少し慎重になるべきなのでしょうか。一緒に考えてみましょう。

冬のボーナス、あなたの会社は出る?

毎年当たり前のようにボーナスが出ていた会社も、今年は変化があるかもしれない

今年の冬のボーナス支給額は、各社ともに昨年と比べて変化が起きそうです。

今年のボーナス事情は業界によって異なる

業界別では航空・鉄道・旅行・外食といった「人のリアルな移動」がともなうサービスを提供している業界は業績が厳しく、夏に続き冬のボーナスも大幅に減額あるいは支給されないことがあるようです。JR西日本はすでに今冬のボーナスの減額を発表しています。

逆にコロナ禍で業績が好調な業界では、ボーナスの増額を期待できる会社もあるでしょう。在宅勤務の導入によるシステム化の対応に追われたIT業界のほか、「巣ごもり需要」に関連するビジネス分野も業績が右肩上がりです。

冬のボーナスが出ないのはなぜ?

支給明細を見てビックリ!なんてことも……

冬のボーナスを減額したり、出さないのはなぜでしょうか?

会社の売り上げが減っているなか、会社は今後のリスクに備えるために「内部留保」をしてお金を取っておくのです。

業績が回復しない場合、会社が最後に取る手段は社員の解雇です。その手段を取らないためにボーナスを減額あるいは出さない選択をしているのです。ボーナスの減額は社員を守るための方法でもあると理解しておきましょう。

業績が悪くて冬のボーナスが出なかった…そんな会社の仕事はどうなる?

慢性的に人手不足である会社も少なくない

この冬、ボーナスが出る予定だったのに見送られた会社では、仕事内容にも変化があるかもしれません。

会社の業績悪化は、社員の仕事にも影響を及ぼす

企業は売り上げや利益が減ると新しい投資に慎重になります。働く社員にとっては、新たなチャレンジをする機会が減るでしょう。いまの仕事の効率化を目指しながら結果を出すことが真っ先に求められます。

人手を必要とする部門への急な配置転換もあるかもしれません。コロナ禍で社員採用を休止している会社では、いまの社員で必要な人手をまかなわなければならないからです。配置転換を命じられた社員にとっては新しいチャレンジとなり、これまで培ったキャリアとの連続性はないかもしれません。

厳しい環境で仕事をするメリット・デメリット

成長するチャンスになる場合もある

業績が厳しい会社では、予算も人数も十分ではない環境での仕事が当たり前です。社員はおのずと創意工夫をしながら仕事を進めなければなりません。

このような厳しい環境での仕事を若手のうちに経験することで、その後の試練を乗り越えやすくなります。不況は定期的に訪れるものですから、次に経済不況が起きた場合に今回の経験がいかせるでしょう。

デメリットは、脈絡のない仕事をアサインされたり、組織全体が短期的な視点しか持てずコロコロ変わる方針に振り回されたりする可能性があります。

予定されていた冬のボーナスが出ないくらい業績が厳しい会社での勤務はデメリットばかりではありません。辛い経験が今後の糧になることにも目を向けてください。

冬のボーナスが出なかったら、転職準備したほうがいい?

ボーナスが出ないと、他の会社がうらやましくなる

月給が低くボーナスがないと生活できないのであれば、最低限の生活を守るために転職を考えたほうがいいかもしれません。そこまで生活には困っていないものの、不満や不安が拭えないようであれば以下の問いについて考えてみてはいかがでしょうか。

いまの仕事に情熱を持てる?

新型コロナウイルス感染症の影響で会社の業績見通しが悪化したという人もいるでしょう。このような多少の困難があったとしても、あなたはいまの仕事に情熱を持てるでしょうか?

いまの仕事に情熱や成長実感を抱けるのであれば、きちんと成果を出せるように続けたほうがいいでしょう。逆境下で成果を出すことは大きな成長につながるからです。コロナ禍はずっと続くわけではありませんので、会社の業績が回復する可能性もあります。

反対に、会社の仕事に情熱を持てなかったり、やりたい仕事に就けそうになければ、転職を検討し始めてもいいでしょう。

勤務先の会社は、アフターコロナの見通しを立てている?

有事こそ、社長が発するメッセージが重要だ

この機会に、会社の方針にも目を向けてみてください。勤務先の会社は、コロナ禍の乗り切り方のみならずアフターコロナ(新型コロナウイルス感染症の流行がおさまった後)を見据えた方針まで考えているでしょうか?

中長期的な時間軸での会社の方向性が社員に説明されていると、働き手としては安心できます。会社の方向性が目指したい自分のキャリアと合致しているかも考えられますよね。

目の前を乗り切るだけでなくその後の見通しを立て、社員が納得できる説明がなされていることは、良い経営をしているポイントのひとつです。

目の前にある冬のボーナスだけに意識を向けず、いまの仕事内容そのものや、会社の方向性も踏まえて転職準備をするかどうかを考えましょう。

冬のボーナスが減っている状況での転職活動は厳しいと覚悟しよう

中途採用の求人が少ない

経済状況が悪化すると、新たな社員の採用を抑制する会社が増えます。今回のコロナ禍も例外ではありません。いますぐ転職準備をするなら認識しておきましょう。

社員採用を抑制している会社が多い

2021年卒の新卒採用を見送った会社が出ていることは報道で知っている人も多いでしょう。同様に、中途採用も一旦凍結している会社が多く見られます。

2020年8月の中途採用の求人数は、前年同月比35%マイナスと大きく減っています。さらに秋以降は転職希望者が増える時期なので競争が激しくなり、転職活動は厳しくなるでしょう。

「コロナだから転職したい」は自発的な転職理由ではない

転職活動をするのであれば、「あなたはなぜ転職したいのですか?」「どんな仕事をしたいですか?」という質問に明確に答えられるか、考えてみてください。

いまの仕事が嫌だから、コロナ禍で給与や賞与が減ったから、などの後ろ向きな理由だけでは納得のいく転職はできません。採用する企業の立場で考えると、自社でやりたいことがない候補者を採用したいとは思わないからです。

転職活動をするなら、「いまの仕事よりももっとやりたいことがあるから」という自発的な理由を持っておきたいものです。

まとめ:冬のボーナスが出ないからといってすぐに転職するのは待って!転職する前向きな理由も必要

こんな状況だからこそ、数年後の未来まで見通して考えたい

冬のボーナスが減額されたり、見送られたりすると働くモチベーションは下がりがちです。やる気が出ず、転職を検討し始める人もいるでしょう。

逆にこの機会に、自分がやりたい仕事は何か、そしてその仕事はいまの会社で実現できるのかを考えてみてはいかがでしょうか。1回のボーナスだけにとらわれず、前向きに、そして冷静にキャリアを考えてみてください。

出典:経団連 2020年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結結果(加重平均)
出典:日本経済新聞「JR西、冬ボーナス減額 業績悪化、労組と再交渉し合意」
出典:日本経済新聞「中途採用求人倍率、8月1.65倍に小幅上昇」

この記事を読んだあなたにおすすめの記事

この記事を書いたライター
みよたかこ

みよたかこ

人材業界で10年以上働きながら、ライターとしても活動する就職氷河期世代。翻訳書出版の経験も持つ。現在の執筆テーマは、社会人のキャリアやスキルアップ、女性の生き方など。趣味は飲酒しながらの料理。

TOPへ戻る