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西繭香

西繭香

「どんな人にも優しい記事」を目標に、多角的な物事を等身大の視点から執筆するフリーライター。長いこと自分をマジョリティだと思ってたタイプのセクマイでアライ(あと腐女子)。ディズニーシーと猫が好き。Twitterを猫アカにするのが夢。 Twitter: @Nishi_mayuka

2021年11月19日

eスポーツに関わる仕事とは? ゲーム業界で生まれた新たなビジネスを創出する職業5つ

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eスポーツと聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?巨大なドーム型スタジアムに熱狂的な声援、解説者の名調子に白熱するゲーム展開、そしてプロゲーマーたちの真剣な表情。eスポーツ大会で繰り広げられる名場面は、プレイヤーをはじめとしたさまざまな職業の人たちの仕事がなければ生まれません。今回は、eスポーツに関わる仕事を5つ紹介していきます。

eスポーツとは?世界規模で成長する“競技”としてのゲームに関わる仕事

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夢ある職業

eスポーツとは、エレクトロニック・スポーツの略で、コンピューターを使用するゲームを用いて行うスポーツです

「リーグオブレジェンド」「レインボーシックス シージ」「ストリートファイターV」など、人気を集めるeスポーツタイトルは世界中に数多く存在し、今もその数を増やし続けています。

競技には、

  • ファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)
  • サードパーソン・シューティングゲーム(TPS)
  • リアルタイムストラテジー(RTS)

など、複数のジャンルが存在しますが、競技性や戦略性が高く、どのような選手も公平に競えるゲームタイトルが使用されています。

また、課金などによって選手間の有利不利が発生しないよう一定のルールが設けられています。

eスポーツ、発展の歴史

1980年代に生まれたコンピューターゲームは、1990年代のインターネットの普及により急速に一般化していきました

1996年には国際的なeスポーツ大会で、後に「Evolution Championship Series (EVO) 」とよばれる大会が開催されています。

2000年10月の「World Cyber Games」では17カ国から174人が参加し、FPSやスポーツゲームなど複数のPCゲームタイトルで競い合いました。

以降アメリカ、韓国、中国、フランス、ロシア、マカオなど複数の国で大規模なゲーム大会が開催される中、競技性のあるゲームをスポーツとして楽しむ「eスポーツ」という言葉と概念が一般化していきました

そんなeスポーツに関わる職業ですが、代表的なプロゲーマーをはじめとして、どのような職業があるのでしょうか。ここから、5つの職業を紹介していきます。

『プロゲーマー』の仕事

プロゲーマーとは、賞金や報酬のあるゲーム大会に出場し活躍する、eスポーツ選手としての職業です

数多くあるeスポーツゲームタイトルの中からひとつを選び実力を上げます。世界中で開催されているeスポーツ大会に参加し、勝利し、知名度を上げます。他にもYouTubeをはじめSNSにアップする動画に出演したり、さまざまなメディアの取材対応を行います。

必要な資格はとくにありませんが、数多くの選手に勝利するための優れたゲーミングスキルが必須です。独学や、専門学校などで学ぶ事もできます。

大会で好成績を重ね続けることができれば、プロチームに所属したり、スポンサーを獲得しフリーランスとして活動することも可能でしょう。プロゲーマーの働く場所については、職業ナビでも紹介していますのであわせてご覧ください。

単なるゲームとは一線を画すeスポーツの舞台で観客を魅了するプレイングをするためには、粘り強く練習を重ねる必要があります。一日中座りながらゲームを行うために必要な根気、集中力、体調を崩さないための自己管理能力や体力も大切です。

チームで競技に参加する場合、複数人と円滑に協力し勝利を目指すためのコミュニケーション能力、チームワーク力、役割認識力、外国人選手との交流や国外で活動するための英語をはじめとした語学力も重要でしょう。

全世界のeスポーツ競技者人口は、1億3000万人にのぼると言われています。その他のスポーツで見てみますと、バスケットボールが4億5000万人、サッカー2億5000万人、テニス1億1000万人、野球3千500万人となっています。

eスポーツ業界の世界的な成長に伴い、日本国内でのプロゲーマーの職業的知名度も向上しつつあります。eスポーツの強豪国であるアメリカ、中国、韓国だけでなく、ヨーロッパ圏や東南アジアなどでも盛り上がりを見せるeスポーツ。プロゲーマーは、世界中の人たちと磨き上げたゲーミングスキルを競い合うのです。

プロゲーマーについては、人気の対戦型ゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズ』(スマブラ)のプレイヤーとして有名なプロゲーマー、あばだんごさんのインタビューを是非ご覧くださいませ。

『ゲームキャスター』の仕事

ゲームキャスターは、eスポーツ大会で試合の実況をしたり、選手にインタビューしたりする仕事です

eスポーツキャスターとも呼ばれます。実況するゲームタイトルのルールなど基礎的なことはもちろん、選手が使用するキャラクターの特徴、使用感、対戦相手との相性を、ゲームのアップデートによる最新情報を交えて実況していきます。

たとえばタワーディフェンスゲームの場合、まず選手のユニットを分析、印象を適切に言語化します。次にゲーム展開の予想を立て、選手の動きの解説を行い、スキルやダメージの実況をし、優れたプレイに賞賛を送り会場を盛り上げます。ゲームキャスターの仕事内容については、職業ナビでも紹介しています。

ほかにも、ゲーム実況のプロフェッショナルとして執筆をしたり、YouTubeなどSNSに投稿される動画に出演したり、新商品のテストプレイヤーや関連企業のブランドアンバサダーを務めるなど、仕事は多岐にわたります。ゲームキャスターの派遣を行う企業に所属したり、フリーランスとして就業します。

非常に早いテンポで進む展開の中で、なにが行われているのか一つも見逃すことなく反射的に理解する能力が必須です。そのためには実況するゲームタイトルに関する詳細で最新の知識が必要となります。

正確なゲーム展開を観客に伝える発声や滑舌の技術、表現力、分析力、判断力も重要です。ときにはジョークを交えて、会場の空気を楽しくするユーモア力も大切です。

eスポーツは、タイトルによっては非常に専門的な展開が繰り広げられるスポーツです。それを分かりやすく面白い言葉で解説するゲームキャスターは、多くの人にゲームの奥深い魅力を伝える職業なのです。

ゲームキャスターについては、eスポーツにおけるゲームキャスターの第一人者であり、プロゲーマーでもあるゲームキャスター岸大河さんのインタビューを、この機会に是非ご覧ください。

『eスポーツプロデューサー』の仕事

eスポーツプロデューサーは、eスポーツ大会の企画、運営を行う仕事です

演出監督をはじめとしたスタッフと打ち合わせを行い、イベントの方向性や行うゲームタイトルの決定、会場の決定・手配、キャスティング、オンライン配信の手配や番組作成、広報活動など、イベントに関わるさまざまな業務に携わります。

イベント制作や広告代理を専門とする企業に所属し、就業します。必要な資格はとくにありませんが、イベント運営とプロデュース業務に関わる知識が必須です。

企画を作成し実現させる能力はもちろん、興行収益を出すための計画力や実行力、マーケティング力、複数のスタッフと協力して大会運営を行うためのコミュニケーション力やディレクション力も大切です。
eスポーツプロデューサーのスキルについては、職業ナビで紹介していますのであわせてご覧ください。

eスポーツ大会は、小さなイベントスペースから大規模ドームまで、世界中さまざまな会場で行われています。世界的な規模の大会ともなると、オンラインでの総観戦者数が9960万人、最大同時視聴者数が4400万人となり、19言語での放送が行われています。

億超えの賞金が付与される大会も複数あり、もっとも高額なものとなると236億を超えた大会もありました。

日本国内にてそれほどの規模のeスポーツ大会が行われたことはまだありませんが、だからこそ近い未来、国内最大規模の大会をプロデュースする仕事に携われるかもしれません。

eスポーツ業界において「大会」は、プロ選手のプレイングを臨場感を持って見ることができる大きな意味を持つものです。eスポーツプロデューサーは、世界中のファンを熱狂の渦に巻き込む、重要な仕掛け人なのです。

『ゲームエンジニア』の仕事

ゲームエンジニアは、ITエンジニアとしてゲーム開発をする仕事です。ゲーム開発に携わるITエンジニアは領域が広く、さまざまな職種の人々が関わっています。

ゲームプログラマー以外にも、長期的な視点で技術力や開発力を向上させるR&D、グラフィックス技術の専門家としてゲームグラフィックスエンジンの開発をする仕事もあります。これらを総称して、ゲームエンジニアと呼びます。

キャラクターAIを実装するAIシステム開発やメンテナンスを行ったり、ゲーム開発の効率化のために制作支援ツールを作成したり、グラフィック技術の研究を行ったり、それぞれの仕事を専門的に行う複数のゲームエンジニアと協力し合いゲームが開発されています。開発段階だけでなく、リリース後のアップデートに携わることもあります。

ゲーム制作を専門とする企業に所属し、業務を行います。業務に必要な資格はとくにありませんがプログラミングに関する深い知識が必要なため、大学や専門学校で学んだり、関連する資格をスキルの証明として取得しておくと有利でしょう。

ITエンジニアだけでなく、ゲームデザイナーやゲームプランナーなど他業種の人々とも円滑に業務を行うためのコミュニケーション能力、表現力、チームワーク力も大切です。日々進化するゲーム開発に関する技術を吸収し続けようとする主体性や、課題発見力、自己管理力や集中力も重要です。

ゲームエンジニアに向いている人の特徴などについては、職業ナビで紹介していますのであわせてご覧ください。

eスポーツで使用されるゲームタイトルは無数にあり、独自の競技性や戦略性を持ったタイトルが世界中で発表されています。ユーザー人口が1億人を超えるとされるゲームも中にはあり、プロ選手やプロリーグで競われる以外にも、世界中の多くの人々に愛されています。ゲームエンジニアは、これからの未来、数億人の人々に親しまれるかもしれないゲームをつくる仕事なのです。

『ゲームプロデューサー』の仕事

ゲームプロデューサーは、ゲーム開発のプロジェクト全体を統括する仕事です。制作予算やスケジュールの管理、スタッフの手配など、全体に関係する決定と指示を出します。

実際の現場を監督するディレクターはもちろん、デザイナー、ライター、サウンドクリエイターなどの技術職とも連携を取りながら、数多くのスタッフのまとめ役となる総責任者です。
ゲームプロデューサーの仕事内容については、職業ナビでも紹介していますのでご覧ください。

ゲーム制作を専門とする企業に所属し、業務を行います。必要な資格はとくにありませんが、ゲーム制作に関する広い知識と経験が必須です。

プロデュースに関すること以外にも、プログラミングなどの制作に関連する基本的な知識を得ておく必要があります。専門学校で学んだり、ディレクターとして現場経験を積んでから就業することが多いでしょう。

専門職種の違う人々と連絡を取り、ときにはトラブルの対処も行うための高いコミュニケーション能力と調整力が必須です。

プロジェクトを俯瞰的に見て、無理のない指示を出すための状況把握力、分析力、計画力や柔軟性も大切です。多くの人を導くためのリーダーシップ力、フォローアップ力、ユーモア力も必要でしょう。

ゲームは、制作陣がいなければこの世に生まれません。eスポーツタイトルとして有名なゲームも、最初は企画の一枚でした。ゲームプロデューサーは、多くの制作関係者たちによってつくられていく一本のゲームの制作過程を、全体を通して導き見守る仕事なのです。

【まとめ】eスポーツ業界を一層盛り上げていく仕事

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今日も世界中でeスポーツは楽しまれている

ある調査によると、2019年の日本におけるeスポーツ市場規模は約61億円となり、前年比127%増となっています。また、2020年から2023年までの年間平均成長率は約26%、2023年には約153億円にのぼると予測されています。

総務省の発表した「eスポーツ産業に関する調査研究」によると、2017年の段階で世界のeスポーツ市場規模は700億円を超えたといわれていました。これまでの短期間で急激な成長を遂げた背景から、現在はさらに成長していることが予想されます。

実際に、2020 年の世界eスポーツ市場規模は 9.74 億米ドル、つまり約1000億円を超えたという算出が発表されており、2023年には16億米ドル、約1600億円となるといわれています

2020年に実装された5Gが近い未来に一般化し、次に来るのは6Gの時代です。通信のさらなる高速・大容量化の波に乗りゲームテクノロジーは進化を続け、仮想現実や拡張現実での新作タイトルも次々に発表されていくでしょう。

eスポーツに関わる仕事は、これからもより多くの人びとに親しまれるであろう「eスポーツ」を、一層盛り上げていく仕事なのです

この他、ゲームに関わる仕事は、ゲーム業界で働く仕事とは?企画・クリエイティブ・プレイヤーなど、ゲーム関連の職業10個の記事でもご紹介していますので、あわせてご覧ください。


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「職業ナビ」は、あなたの職の可能性をひろげる職業情報サイトです。今回ご紹介した職業以外にも様々な業界、業種の職業をご紹介しています。多くの職業を知ることは、自分のキャリア選択に活かせるだけでなく、周囲の方々への理解を深めるきっかけにもなります。

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