この記事を書いたライター

西繭香

西繭香

「どんな人にも優しい記事」を目標に、多角的な物事を等身大の視点から執筆するフリーライター。長いこと自分をマジョリティだと思ってたタイプのセクマイでアライ(あと腐女子)。ディズニーシーと猫が好き。Twitterを猫アカにするのが夢。 Twitter: @Nishi_mayuka

NEW
2021年11月26日

鉄道関係の仕事とは?列車の安全運行を支える職業6選

鉄道に関わる仕事職業紹介タイトルイメージ

鉄道に関わる仕事は、どのようなものがあるのでしょうか。列車を運転する職業、運行計画を立てる職業、それを管理する職業、たくさんの人々の真剣な仕事があってこそ、私たちは毎日安全に列車を使う事ができるのです。今回は、鉄道関係の職業を6つ紹介していきます。

産業革命で飛躍的発展した鉄道の仕事

鉄道に関わる仕事職業紹介イメージ画像1

蒸気機関車とレール

鉄道とは、レールの上を走る車両で人や荷物を運ぶ輸送機関です。16世紀半ば、馬を用いて鉱山内で利用されていたものが発祥だといわれています。

産業革命が起こった18世紀後半のイギリスにおいて、蒸気機関の技術発展と共に鉄道の整備は拡充されていきました。

19世紀後半には路面電車が営業運転を開始し、欧米を中心に飛躍的に成長した鉄道は、20世紀〜21世紀にかけてアジア周辺、世界中に広がり現在に至ります。

19世紀からはじまった、日本の鉄道の歴史

日本初の鉄道は1872年、新橋駅 – 横浜駅間で正式開業しました。明治政府の官営によるスタートを切った日本の鉄道は、19世紀に複数の私鉄開業により発展し、20世紀にかけて純国産機を開発するようになっていきます。

そして、技術の発展と共に電気機関車の国産化、高度経済成長期の新幹線開業に繋がっていくのです

ここからは、そんな「鉄道」に関する数多くの仕事の中から6つを紹介していきます。

『新幹線運転士』の仕事

新幹線運転士は、日本の都市間を高速で移動する「新幹線」を運転する仕事です。シフト制で勤務することが多く、始発列車の対応、最終列車の対応、それ以外の時間の3交代制となります。

周辺地域の人出量など運行に必要な情報収集や共有、新幹線の電源を入れる作業や車内各種点検、時間通りの駅への発着業務、終電対応、新幹線の電源を落とす作業など、さまざまな業務を引き継ぎながら行います。新幹線運転士の仕事内容については、職業ナビでも紹介しています。

JRグループの各社へ正社員として入社し、駅員、車掌、電車運転士を規定の年数経験した後、社内の新幹線運転士試験に合格することで就業できます。

国家資格である動力車操縦者のなかでも、電車運転士としての甲種電気車運転免許、くわえて新幹線を運転するための新幹線電気車運転免許が必要です。

運転技術はもちろん、多くの人々を安全に時間通り目的地まで運ぼうとする責任感や、信号確認・ブレーキ操作などの運転操作を間違えない判断力や集中力も大切です。

不規則な勤務時間となることも多いため、高い自己管理能力や体力も重要でしょう。トラブルが発生したときのための情況把握力や柔軟性、チームワーク力も必要です。

1964年の開業当時、新幹線の最高時速は210kmでした。その後、路線や車両が増えていく中で技術は進化し、現在の最高時速はなんと320km。これからもさらに速くなると言われています。新幹線運転士は、コンピュータープログラムを活用しながら高速で進む新幹線を、安全で快適に運転する職業なのです。

『駅員』の仕事

駅員は、鉄道の駅構内の業務をする仕事です。私たちがスムーズに駅や列車を利用できるように、駅舎や駅構内の管理・運用、運行状況や乗り換え案内など乗客への対応をします。

ほかにも、忘れ物やクレームなど各種トラブルの対応や掲示物や案内板の作成・設置、ホームにて列車の出発合図出しやアナウンスをしたり、乗客が安全に乗降をしているかの監視や緊急時の対応など、駅構内で発生するあらゆる業務を行います。駅係員や駅務係、業務内容によって営業係や輸送係とよばれることもあります。

鉄道会社や駅業務を専門に行う企業に所属し就業します。必要な資格はとくにありませんが、担当駅構内や周辺の地理、駅名や路線などの知識が必須です。英語や中国語などの外国語を話せると有利でしょう。

駅を利用するさまざまな人とスムーズにコミュニケーションをとる能力や、柔軟性、ストレス耐性も必要です。

売上金の回収や集計を行い帳簿にまとめるための事務処理能力や、トラブル発生時に冷静に対応するための判断力、情況把握力も大切でしょう。シフト制にて変則的な業務時間となる場合もあるため、自己管理能力や体力も重要です。

駅員に向いている人の特徴については、職業ナビで紹介していますのでこの機会にあわせてご覧ください。

駅員としてキャリアを重ねていくと駅長などの役職や、車掌や運転士など乗務員になる道もあります。駅員は、毎日たくさんの人が利用する「駅」をもっともよく知る仕事なのです。

『鉄道車両清掃員』の仕事

鉄道車両洗浄員は、鉄道車両を清掃する仕事です。私たち乗客が気持ち良く列車を利用できるように、社内を清潔に保つため日々清掃を行います。

忘れ物やゴミを回収したり、掃除機や雑巾、専用装置を使い車内清掃をします。座席の向きやリクライニングを定位置に戻しカバーの交換を行ったり、寝台のセット、洗面所やトイレ清掃を行う場合もあります。ほかにも、専用装置やブラシを用いた車両外部の洗浄業務もあります。列車清掃員ともよばれます。

就業に必要な資格はとくになく、鉄道車両の清掃を専門とする企業に所属し勤務します。正社員のほかにも契約社員やアルバイトなど複数の雇用形態があります。

車両が基地に戻っているときや折り返し停車時などの決められた時間内に、手際よく清掃を完了させる能力が必要です。主体性、規律性、情況把握力、複数人で協力して業務を行う場合はチームワーク力や柔軟性も大切でしょう。

鉄道車両清掃員のスキルについては、職業ナビでも紹介していますのであわせてご覧ください。

20分に満たない停車時間のうち10分足らずで車内のすみずみまでを清掃する新幹線の清掃員は、その高い技術によって海外でも話題となりました。

また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う感染防止対策として、車内の消毒や清掃の重要性も高まっています。鉄道車両洗浄員は、清潔で安全な列車の旅にかかせない職業なのです。

『鉄道保線員』の仕事

鉄道保線員は、鉄道の線路を保守・点検する職業です。列車が安全に走行するためには線路の定期的な整備が必要です。

線路は劣化したり、台風や地震などの災害によって破損したりします。ほかにも雨や雪、気温変化などの自然現象によってレールが伸縮することもあります。列車の安全で快適な走行が阻害されるそれらの問題を常に監視し改善するのです。

レールの間隔やゆがみの修正、レールを支える枕木や道床砕石(バラスト)の整備、レールを固定する締結装置の交換、線路を分岐させる分岐器(ポイント)の組み立てや補修、交換などを行います。

専用機械を用いての材料運搬、保線用機械の操作、災害時の緊急対応をする場合もあります。

鉄道会社や保線作業を専門とする企業、鉄道工事を全般に行う企業に所属し業務を行います。就業に必要な資格はとくにありませんが、重い機材を運ぶための体力や筋力が必要です。

昼間だけでなく列車が動いていない夜間に業務を行うこともあるため、自己管理能力やストレス耐性も大切でしょう。複数人で協力して業務を行うためのコミュニケーション能力や規律性も必要です。

鉄道保線員の作業方法やツールについては、職業ナビでも紹介していますので、この機会にご覧ください。

電車から「ガタンゴトン」と音がなる理由は、レールの繋ぎ目に微妙な隙間が空けてあるからです。レールは夏や冬の気温変化により伸縮するため、押し合い歪んだりしないよう絶妙な隙間で調整されています。

レールが破損していたり、ゆがみやたわみがあると、電車は激しく揺れ最悪の場合脱線などの大きな事故につながってしまうのです。鉄道保線員は、電車の足元を支える安全走行のためになくてはならない職業といえるでしょう。

『鉄道運転計画・運行管理員』の仕事

鉄道運転計画・運行管理員は、列車の運転計画を立て、作成されたダイヤを基に列車が計画通りに走行しているか管理する仕事です。運転計画と運行管理の2つの職種に分けられます。

運行計画は、一般に「ダイヤ」と呼ばれる列車運行表を作成する仕事です。駅間の距離、ニーズの高い時期や時間帯などを詳細に調査・分析し、列車が駅に停車する時間、追い抜きや接続などの列車運行に関するさまざまな条件を調整しダイヤを組み立てます。

グラフ状の線を横長の紙に複数引いて運行計画を表すため、「スジ屋」とよばれることもあります。秒単位のダイヤを作成するためには、高い調査能力と分析力、論理的思考力、事故を未然に防ごうとする責任感や主体性が必須です。

運行管理は、作成されたダイヤ通りに列車が運行しているか管理する仕事です。管轄するすべての列車の運行状況が監視できる装置や、遠隔で信号や分岐器を操作する装置、無線、電話を用いて業務をします。

トラブルの発生時には、遅れの原因や復旧までの時間を調査し運転計画を修正します。駅員や乗務員など多くの関係者と綿密に連絡をとり、正しい情報を得て伝えるためのコミュニケーション能力と分析力、判断力、論理的思考力が必須です。夜間走行列車や保守用車の運行管理のため夜勤をする場合もあり、自己管理能力や体力も必要です。

鉄道運転計画・運行管理員の仕事内容については、職業ナビでも紹介しています。

就業に必要な資格はとくにありませんが列車運行に関する深い知識と経験が必須であるため、鉄道会社にて駅員、車掌、運転士の経験を積んだのちに就業することが一般的です。

ダイヤは、線路や列車が増えたり、速度や輸送容量が変わったり、乗り入れや接続を行う別の路線でダイヤ改正が行われたりなど、さまざまな理由で改正されます。

大幅な改正時は年単位の時間をかけ丁寧に検討を行いますが、実際に運行をはじめてみないと分からないこともあるため、改定後も細かい修正が繰り返されます。鉄道運転計画・運行管理員は鉄道運行のプロフェッショナルとして、利用者の利便性はもちろん、鉄道会社の経営戦略とも関係する重要な「ダイヤ」をつくる責任の大きな仕事なのです。

時刻表をつくる『時刻表編集・校正スタッフ』の仕事

時刻表編集・校正スタッフは、時刻表を作成する職業です。時刻表とは、私たちが列車を利用する際に発着時刻や乗り換えなどを確認できるよう、ダイヤを分かりやすくまとめた表のことです。

紙の表や雑誌はもちろん、アプリ、駅に設置されているデジタルディスプレイなどに表示されます。

資料の分析、専用システムへの入力、間違いがないかの確認、紙面編集・校正など、時刻表に関する編集と校正業務を行います。作業は複数人からなるチームで行い、ひとつのミスもない状態を目指します。

不自然な点を見つけた場合は鉄道会社の担当者に確認の連絡や調査をしたり、時刻表アプリの運用業務を行うこともあります。

時刻表をつくる出版社や新聞社に所属し就業します。鉄道会社と共同で編集作業を行う場合もあります。就業に必要な資格はとくにありませんが、情報把握力や分析力が重要です。

編集作業は、運転日や車両編成、工事情報など多角的な情報の中から、情報を見る客層を意識して伝えるべき情報を選び取る能力が大切です。

校正作業は、細かな数字を長時間見続け、少しでも間違った情報があれば気がつく能力が必要です。集中力、きめ細やかさ、主体性や粘り強さも大切でしょう。

時刻表編集・校正スタッフに向いている人の特徴については、職業ナビでも紹介しています。

以前は紙媒体でしか見ることができなかった時刻表ですが、乗降駅を入力すれば乗り換えや運行状況、混雑率、さらにはおすすめのルートまで複数表示してくれるアプリも一般的となりました。

しかし雑誌としての時刻表も一定のニーズを保ち続けており、根強い需要があることが分かります。正しい情報を時刻表としてまとめる時刻表編集・校正スタッフの仕事は、列車が走り続けるかぎり必要とされる仕事なのです。

【まとめ】インフラを支える鉄道に関わる仕事

鉄道に関わる仕事職業紹介イメージ画像2

旅行にも仕事にも、あらゆる場所に私たちを運ぶ

産業革命を機に飛躍的に発展した鉄道は、人やモノの距離と時間を縮めることで私たちの生活における利便性の向上させ、産業革命以降の世界経済の発展にも大きく貢献してきました。

そしていま、IT革命の真っ只中にいる私たちは、インターネットの通信速度向上によりこれまでは考えられなかったような変化に直面しています。

当たり前となった「電車」ですが、当時の鉄道は私たちがいま見ているインターネットのように驚くべき存在だったのではないでしょうか。

今回ご紹介した鉄道関係の仕事をされる方々を中心に、輸送インフラとして更に発展してゆくことで、鉄道の社会への貢献はより大きくなっていくことでしょう

約500の仕事を掲載中!職の可能性をひろげる「職業ナビ」

「職業ナビ」は、あなたの職の可能性をひろげる職業情報サイトです。今回ご紹介した職業以外にも様々な業界、業種の職業をご紹介しています。多くの職業を知ることは、自分のキャリア選択に活かせるだけでなく、周囲の方々への理解を深めるきっかけにもなります。

この記事を読んだあなたにおすすめの記事

この記事を書いたライター
西繭香

西繭香

「どんな人にも優しい記事」を目標に、多角的な物事を等身大の視点から執筆するフリーライター。長いこと自分をマジョリティだと思ってたタイプのセクマイでアライ(あと腐女子)。ディズニーシーと猫が好き。Twitterを猫アカにするのが夢。 Twitter: @Nishi_mayuka

TOPへ戻る