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ミスターJ

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ジョイキャリア中のヒト、新しいサービスやビジネスモデルに出会うと興奮を抑えきれずに記事を書いたり、インタビューに出たりと好き放題。とにかく仕事を楽しむこと、楽しい仕事をすること、新しい価値を生み出すことに情熱を注いでいる。「温泉ワーク」を研究中

2019年4月10日

Appleのヘルスケア事業 2027年までに34兆円規模になるとモルガン・スタンレーが予測

Appleが医療・ヘルスケア市場でエコシステムを着実に固めて来ている事は、ヘルスケア分野では誰もが知る事だろう。だが、我々業界外の一消費者としては、Apple WatchやiPhoneで歩数や血圧などを計測し、ヘルスケアアプリで様々なデータを統合管理出来るという事くらいしか知らず、その用途もダイエットやちょっとした健康管理に役立てる程度の認識だった。しかし、Appleのヘルスケア分野における取り組みを見ると、同社のスマートでしたたかな戦略が見て取れる。グローバルブランド不動の首位で居続ける戦略はただ者ではない。

Appleのヘルスケア事業が34兆円規模まで拡大!?

医療業界への影響力を強めるApple

この度、大手金融グループのモルガン・スタンレーが発表したレポートによると、Appleのヘルスケア規模は2021年までに150億ドル(日本円:約1兆6,500億円)を超えると予測され、さらに2027年までに3,130億ドル(日本円:約34兆4,300億円)まで達するという。なんとヘルスケアだけで、昨年のApple全体の売上2,660億ドル(日本円:約29兆2,600億円)を超える可能性があるという事なのだ。

2018年、Apple Watch Series4が米国で医療機器としてFDAの認可を受けたことで、医療業界での導入がさらに進み、すでに提携をしている保険大手のAetnaやUnitedHealthなどといった企業との協業をさらに強め、ヘルスケアや保険サービスを拡大させ、さらには従来CarekitやResearchKitなどで提携していた医療機関とも関係をさらに強めて、電子カルテなど医療データビジネスへの参入、さらには医療施設の運営や医療関連企業のM&Aなど様々な可能性が考えられるとしている。

Appleの健康・医療分野の取り組み

ここでAppleの医療・ヘルスケアの取り組みを簡単に振り返ってみよう。

医療はデータの時代に入っている

AppleがiPhoneにヘルスケアアプリを搭載し始めたのが2014年から、iOS8リリースのタイミングだ。Healthkitという健康管理や医療、フィットネスサービスなどとデータ連携可能なプラットフォームを提供し、ダイエットやランニングなどのアプリや体組成計やウェアラブルデバイスなど連携させてデータをiPhoneに集約して管理する事が出来るようになった。これを元に大手の医療機関やスポーツメーカーなどとの提携を積極的に進めることになる。

その後、2015年にApple Watchが発売されると、データ収集デバイスとして歩数やランニングなどのアクティビティや消費カロリーだけでなく、血圧や心拍なども計測出来るようになり、遂には、Series4では、ECG(心電図)まで対応し医療機器としてFDAの認可を取得するまでに至る。

さらに、畳み掛けるように2016年には、医療機関に向け、iPhoneやApple Watchで取得される健康データだけでなく、投薬治療や医療データを収集し、患者と共有し治療に生かす出するResearchKitとCareKitをリリースし本格的な医療用途の道を切り開いている。

競争より規制の壁を選ぶ戦略

AI(人工知能)の分野ではGoogleやAmazonなどから遅れを取っていると言われるAppleだが、デバイスやアプリケーションを活用した独自のアプローチにより競争をなるべく避け、わずか5年間という短期間で、医療という巨大な市場を開拓し、急速な成長機会を着々と構築していたようだ。

過酷な技術競争で市場シェアに巻き込まれて無駄な血を流すより、厳しい規制や慣習などにより参入障壁が高いと言われる医療業界を打開する事で大きなシェア獲得を目指したApple。ブランドを損なう事なく、敵を作らず戦わずして勝ち、ブランド価値をさらに上げてファンを獲得する。その戦略はしたたかであり巧妙だ。これからまだ課題もあると思うが今後が益々楽しみな分野である。

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