この記事を書いたライター

いづつえり

いづつえり

柑橘農家×ベーグル屋×ライター。「地方に仕事はない」という“常識“を自ら反証することを生きがいにしているパラレルワーカー。横浜出身、天草在住。

2020年4月13日

「テレワークで新型コロナショックを乗り切る!」在宅勤務の”いろは”はこの1冊で

4月7日に東京など7都府県で発表された緊急事態宣言。企業も新型コロナウイルスの感染予防策の対応に追われています。そんな中、いま注目を集めているのがビデオ通話での採用面談や在宅勤務です。

企業はどのように、リモートワークやテレワークを活用しているのでしょうか。

新型コロナの影響で注目される在宅勤務 変化を迫られる企業

在宅勤務は”訳あり社員”の対処法だった

在宅勤務は、働き方改革の有効な手段として知られています。

しかし、3月に緊急出版された『テレワークで新型コロナショックを乗り切る!』(日経BPテレワーク特別取材班、2020年)は「これまで真剣に導入する企業は多くなかった」といいます。

従来、在宅勤務は育児や介護など働き方に制限のある社員の対処法とされてきました。評価制度のあり方や情報漏洩などへの懸念もあって、できない理由が先に挙げられていたのです。

いま、どのような変化が起こっているのでしょうか。本書で紹介されていたテレワーク導入企業の事例を2つ紹介します。

オンラインでの採用面接 人材サービス大手 エン・ジャパン

エン・ジャパン株式会社は2020年2月の採用面接からオンラインでの面談に切り替えました。

「オンラインでの面談で、人柄まで見抜けるのか」と危惧する声は根強くあります。

しかし、同社ではこれまでもオンラインでの面談を地方在住者に認めてきました。その経験から1時間ほど話をすれば、学生の考え方や意欲は十分把握できることがわかっていたそうです。

新型コロナウイルスの感染が広がった今年は、オンライン面談の対象を全応募者に拡大。

いまのところ、運用上の問題は生じておらず、今後も状況次第では延長も検討しているとしています。

700人がフルリモートワーク(完全在宅勤務) アウトソーシングサービス キャスター

2014年から、社員と契約社員全員の在宅勤務を進めてきた株式会社キャスター。

在宅勤務であっても、チームで仕事をするのが同社の特徴です。キャスターにはディレクターとキャストの2つの役割のスタッフがいます。

ディレクターは顧客企業から仕事の依頼を受け、依頼内容に応じて編成された、経理や秘書、通訳、翻訳などの専門分野のあるスタッフがチームで仕事を進めていきます。

スタッフは、北海道から沖縄までスタッフの5割以上が首都圏以外の在住者

中には年収500万円を超える社員もいるそうです。地方で同程度の給与を得られる仕事を見つけるのは難しいこともあり、キャスターには毎月数百〜2000人もの応募が寄せられます。

合格率は1%以下の狭き門ですが、現在700人ほどのスタッフがフルリモートで活躍しています。

在宅勤務の成功事例だけでなくデメリットやITツールの紹介も

いきなりテレワークは難しい。準備には十分な時間と労力が必要

東京都内で100人以上の規模の企業なら、在宅勤務を取り入れると年間1000万円以上の賃料や、一人あたり13万円の通勤費がカットできるといわれています。

ここまで見ると、テレワークのメリットばかりを集めているように思えるかもしれませんが、本書ではデメリットにもかなりのページが割かれています。

制度の導入だけでなく、根本的な変化が求められる働き方改革を準備不十分な企業が導入するのは、難しいものです。

時間と労力をかけてしっかり取り組む必要があることや、そのヒントについても触れられています。

さらに、この本には残念な働き方改革の事例や、IT環境の整備に必須のツールやクラウドストレージ・シェアサービスの紹介も収められています。

日経ビジネスや日経クロステックなどの専門記者が執筆した記事を1冊にまとめた本書は、読み物としても大変興味深いものでした。テレワークを導入する企業経営者やリーダーだけでなく、在宅勤務をしているすべての人に役立つ内容が満載です。

在宅勤務の広がりで見直されつつある「集まり」

簡単に集まれないからこそ”集う”ことの価値を感じるように

テレワークや在宅勤務は、新型コロナウイルス対策だけが目的ではありません。

人の集まり方をテーマにした『最高の集い方』の著者プリヤ・パーカー氏の最近の記事には、次のようなことが書かれていました。

  • 外出自粛で集いのニーズが分かった
  • そもそもやらなくてよかったイベントが多い
  • 多くの集まりは、型どおりのことをやっているにすぎない
  • いまは、これまでないくらい真剣に「集う目的」について考えるとき
  • 人が集まることは「できて当然」ではなく特別な特権である

今回の感染拡大で、人が集まることは当たり前のことでないことを多くの人が実感したはずです。

新型コロナウイルスの流行は、私たちが働き方を真剣に考えるきっかけとなるでしょう。家で過ごす時間が長いいまだからこそ、これからの働き方を考えてみてはいかがでしょうか。

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