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トイアンナ

トイアンナ

慶應義塾大学卒。P&Gジャパン、LVMHグループでマーケティングを担当。独立後は主にキャリアや恋愛について執筆しつつマーケターとしても活動。新著『モテたいわけではないのだが ガツガツしない男子のための恋愛入門』が2万部を突破。 ブログ:「トイアンナのぐだぐだ」 http://toianna.hatenablog.com/ Twitter: https://twitter.com/10anj10

2020年7月22日

100社落ちても1社内定が取れればいい。10年後には、あなたがどこに落ちたかを誰も知らない【キャリアの傷痕】第27回

トイアンナさんによる連載「キャリアの傷痕」第27回。この連載では「キャリアに傷がない人間なんていない。でもそこから得る“ジョイ”があるはず」という観点で分析・取材を進めていきます。

第27回は、就活で焦りを覚える学生へ向けて、リーマン・ショック期に就活をしていたトイアンナさんがアドバイスを伝えます。

落ちた会社のことを10年後の会社員は覚えていない

志望する企業の選考で落ちたときは、この世の終わりかと思うほど落ちこむけれど

こんにちは、学生の就活を支援して約10年になるトイアンナです。

こんな経歴なのに、就活をしていたころ、自分がどの会社に落ちたかあまり覚えていません。おそらく、私の周りの30代もそうだと思います。

入社後、自分がやらかしたミスは結構覚えており、今でもたまに思い出して「あれは本当にバカだったな……」と反省することがありますが、就活中に「●●社の選考は1次で落ちたな、でもXX社は最終面接まで行ったんだよな……」なんてのは、覚えている人がいたら相当マメです。

それって、なぜだと思いますか?

答えは「今勤めている仕事でしか、社会人は評価されないから」です。

人はあなたが「どこに行きたかったか」に興味を持たない

行きたい大学や会社など、狙いはいろいろあったと思うけれど、叶わなくても気づかれない

みなさんだって、そうだと思います。私が就活生だったころ、仮に200社の選考で落ちていようが、みなさんは知りようもないでしょう。そして、私が「就活について書いているライター」である今の一面しか、興味がないんじゃないでしょうか。

私の場合、さすがに就活が専門なので「この人は新卒でどこへ就職したんだろう?」と調べる人もいると思います。ですが、私がどこの会社出身か知ったところで、おそらく99%は「ふーん」と思って、そのまま社名を忘れることでしょう。そんなものです。

たとえば、大学受験を思い出してください。みなさんはいろいろな大学に受かったり、落ちたりしたと思います。模試でA判定だったのに落ちたあの大学や、ギリギリと言われたのに通った大学など、いろいろな経歴があったはずです。

ですが、今は「●●大生」と片付けられているはず。あなたがどこに受かって、落ちたかは周りには見えません。そして、一緒くたに「●●大生」として見られるのです。

行けるはずだった大学に落ちた方は、今も「本当は今頃●●大学にいたはずだ」と覚えているかもしれません。ですが、大半の方は10年後くらいまでにそれを忘れます。学歴コンプレックスを10年以上も引きずり続ける方は、結構レアです。

そして、仮にコンプレックスを抱いていたところで、周りはそれを気にしません。学歴コンプレックスを打ち明けたところで「へえ、●●大学に行きたかったんだ。でもいいじゃん、今はこうして仕事してるんだし」なんて、10年後には周りに流されるでしょう。

よほどあなたのことを深く知りたい、たとえばあなたを恋愛対象として意識している方でもない限り、内面に潜む挫折体験やコンプレックスなんて興味を持ちません。そして周りが気にしないからこそ、自分のコンプレックスも風化していくのです。

あなたの今感じる失敗も将来いつでも挽回できるし、過去は忘れられる

失敗したように見える自分の今は、将来から見たら「どうでもいいこと」かもしれない

今、就活生で内定が無い人は焦っていることでしょう。そして「自分は社会人として適性がないのではないか」と不安になっていませんか。

でも、そんな絶望や不安も何もかも、10年後には吹き飛んでいます。今は内定先で判断されるように、10年後にはその時の職場だったり、仕事内容で自分のキャリアを判定されるのです。3年以内に辞める新入社員は、全体の3割。今の内定先だって、3年後には離れている可能性があります。

それに、新卒で第一志望に入れなくても、転職で入る方は多数いらっしゃいます。

「新卒で広告代理店に入りたかったけれど、夢叶わずメーカーへ。そこで数年勤めてから、広告代理店へ転職。未経験だから給与はいっとき下がったけれど、すぐに挽回できた」

「新卒でコンサルタントになりたかったけれど、内定できなかった。それから人材業界でコンサル業界の案件に関係し、採用数が増えるタイミングを調べて中途で応募。現在は外資コンサル〇年目」

なんてキャリアの人は、たくさんいらっしゃいます。そして、今その方たちは「広告代理店の人」「外資コンサルの人」としてしか見られていません。前職について語る機会はほとんどありませんし、周りは興味を持ちません。

このように、あなたが今感じている「失敗」はこれから、何年後でも挽回できます。そして挽回後は、人はそのキャリアしか見なくなります。ですから、今挫けていても「もうだめだ」なんて思わないでください。

100社落ちても、1社内定すればいい。人はその1社しか見ません。そして、希望通りの会社でなければ、希望通りになるまで転職する努力をすればいい。最後にあなたがどう判断されるかは、今年決まりません。あなたのキャリアは、40年以上あるマラソンのレースなのですから。

トイアンナさんの連載コラム

トイアンナさんの連載コラム「キャリアの傷痕」

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慶應義塾大学卒。P&Gジャパン、LVMHグループでマーケティングを担当。独立後は主にキャリアや恋愛について執筆しつつマーケターとしても活動。新著『モテたいわけではないのだが ガツガツしない男子のための恋愛入門』が2万部を突破。 ブログ:「トイアンナのぐだぐだ」 http://toianna.hatenablog.com/ Twitter: https://twitter.com/10anj10

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